停電対応電話機~ビジネスフォン・PBXがダウンした時に電話回線が直結される電話機~

停電対応電話機とは、ビジネスフォン主装置・PBXが、停電などで電源が落ちた時に、電話回線を直結して使用できる専用電話機のことです。

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ビジネスフォン・PBXがシステムダウン!

ビジネスフォン・PBXにはバッテリーが搭載されており、一時的な停電 (落雷等が原因) や、電源を抜き差しをしただけでは、システムダウンしないようになっています。

しかし次のようなケースではどうでしょうか?

  • バッテリー容量を超えた、長時間の停電が発生したとき
  • ビジネスフォン・PBXが故障して、システムダウンしたとき

ビジネスフォン・PBXがシステムダウンした場合は、内線が一切使用できなくなります。

内線が使えなくなると、外線を使っての発信・着信も当然できません。

一時しのぎとして、携帯電話やメールで代用できるかもしれませんが、上記のような状況が絶対に許されない場所ではどうでしょうか?

  • 病院
  • 消防署
  • 警察署
  • 役所
  • コールセンター
  • その他の重要施設

対策を立てなければいけませんね。

停電対応電話機は、ビジネスフォン・PBXのシステムダウン対策のひとつ

絶対にビジネスフォン・PBXを落とすことが許されない場合は、次のような対策がなされることが多いです。

ビジネスフォン・PBXの電源は、無停電の発電機回路に接続する

建物内に発電機設備がある場合は、停電になっても自動的に発電機からの供給に切り替わる、無停電の発電機回路にビジネスフォン・PBXを接続します。

PBXのシステムを二重化にする

PBXの重要な部分を二重化しておくことで、片側の系統が故障しても、自動的にもう片側の系統で動作が継続されるので、滅多なことではシステムダウンしなくなります。

どちらか片方でも動作していれば、その間に故障対応ができます。

長時間対応のバッテリーを実装させる

落雷や計画的な停電時でも、長時間対応のバッテリーを実装させておけば、通常時と変わらずに運用が可能になります。

ビジネスフォン・PBXの付属設備には、UPSやリチウムイオン蓄電池を接続する

オムロン 無停電電源装置(常時商用給電/正弦波出力) 500VA/300W BY50S

ビジネスフォン・PBXは、もともとバッテリーを実装させることができるようになっているので、停電になっても動作します。

しかし、次のような付属設備には基本的にはバッテリーが実装されていないため、停電になると使用できなくなってしまいます。

  • ONU
  • スイッチングHUB
  • VOIPゲートウェイ
  • ルータ

ひかり電話 や KDDI光ダイレクト などのIP電話サービスの普及がすすんでいる現在では、上記のような機器も、合わせて設置されるている状況が増えています。

これらの機器を停電時でも使用するためには、UPSリチウムイオン蓄電池 などを別途接続しなければなりません。

UPS

リチウムイオン蓄電池

ビジネスフォン・PBXに収容している電話回線に対して、停電対応電話機を接続しておく

電話回線に直結できる停電対応電話機を接続していれば、万が一、ビジネスフォン・PBXが使えなくなってしまっても、停電対応電話機だけは、外線として使用することが可能です。

というわけで、これらの対策のひとつとして、停電対応電話機があるのです。

停電対応電話機は多機能電話機と見た目はほぼ同じ

停電対応電話機でも見た目はそれほど変わらない

停電対応電話機は、通常運用時は普通の多機能電話機として動作します。

ビジネスフォン・PBXがダウンしたときは、電話回線 (局線) を停電対応電話機に直結して、普通の電話機として使用します。

ほとんどのビジネスフォン・PBXには、装置の電源が落ちた時に、電話回線 (局線) を自動的に停電用回路に切り替える機能が備わっています。

この停電用回路からの線を、停電対応電話機に接続しておくことで、電源が落ちたときに、自動的に停電対応電話機に電話回線 (局線) が直結する形になり、一般電話機として使用することができます。

停電対応電話機には、アナログ回線用と、INS64回線用の2種類が用意されており、ビジネスフォン・PBXに収容している電話回線 (局線) の種類に応じた停電対応電話機を接続することになります。

アナログ回線の停電対応電話機への接続例

アナログ回線パッケージ、多機能内線パッケージ の場合

アナログ回線パッケージの停電用回路からの2芯の線を、停電多機能電話機に接続します。

停電時になると、アナログ回線がアナログ回線パッケージ内で、停電用回路と直結状態に自動的に切り替わり、停電対応電話機へと接続されます。

アナログ回線パッケージ、バス配線用多機能内線パッケージ の場合

バス配線用の多機能内線パッケージに接続された、停電対応電話機での接続例です。

基本的には、前の例と同様の動作になります。

停電用パッケージ、アナログ回線パッケージ、多機能内線パッケージ の場合

アナログ回線を停電用パッケージを経由させてから、アナログ回線パッケージに収容します。

停電用パッケージの停電回路からの2芯の線を、停電対応電話機に接続します。

多機能内線パッケージからは、2芯のうち1芯のみを停電用パッケージを経由させて、停電対応電話機に接続します。

残りの1芯は停電対応電話機に普通に接続します。

停電時になると、アナログ回線が停電用パッケージの停電用回路に、自動的に直結されて、停電対応電話機へと接続されます。

停電用BOX、アナログ回線パッケージ、多機能内線パッケージ の場合

アナログ回線を停電用BOXを経由させてから、アナログ回線パッケージに収容します。

停電用BOXの停電回路からの2芯の線を、停電対応電話機に接続します。

多機能内線パッケージからは、停電用BOXを経由させて、停電対応電話機に接続します。

停電時になると、アナログ回線が停電用BOXの停電用回路に、自動的に直結されて、停電対応電話機へと接続されます。

INS64回線の停電対応電話機への接続例

INS64回線パッケージ (U点)、多機能内線パッケージ の場合

INS64回線パッケージの停電用回路からの2芯の線を、停電多機能電話機に接続します。

停電時になると、INS64回線がINS64回線パッケージ内で、停電用回路と直結状態に自動的に切り替わり、停電対応電話機へと接続されます。

INS64回線パッケージ (U点)、バス配線用多機能内線パッケージ の場合

バス配線用の多機能内線パッケージに接続された、停電対応電話機での接続例です。

基本的には、前の例と同様の動作になります。

INS64回線パッケージ (T点)、多機能内線パッケージ の場合

INS64回線パッケージの停電用回路から、4芯の線で停電対応電話機に接続します。

この接続の場合、停電対応電話機には、常にT点としてINS64回線が接続されることになります。

多機能内線パッケージからの給電がストップした時点で、停電対応電話機側で内線から直通へと切り替わります。

DSU、INS64回線パッケージ (T点)、多機能内線パッケージ の場合

INS64回線を外部DSUに接続後、INS64回線パッケージと停電対応電話機の2箇所に分岐して接続します。

この接続の場合、前の例と同様、停電対応電話機には、常にT点としてINS64回線が接続されることになります。

多機能内線パッケージからの給電がストップした時点で、停電対応電話機側で内線から直通へと切り替わります。

停電用BOX、INS64回線パッケージ (U点)、多機能内線パッケージ の場合

INS64回線を停電用BOXを経由させてから、INS64回線パッケージに収容します。

停電用BOXの停電回路からの2芯の線を、停電対応電話機に接続します。

多機能内線パッケージからは、停電用BOXを経由させてから、停電対応電話機に接続します。

停電時になると、アナログ回線が停電用BOXの停電用回路に、自動的に直結されて、停電対応電話機へと接続されます。

ビジネスフォン・PBXに収容している電話回線 (局線) に対応した、停電対応電話機を組み合わせることが大事

停電対応電話機は、ビジネスフォン・PBXに収容している電話回線 (局線) に対応したものを接続しなければなりません。

停電電話機と電話回線 (局線) の組み合わせの注意点

停電対応電話機と電話回線 (局線) の組み合わせには、次のような注意点があります。

IP電話サービスでは、停電対応電話機を接続する意味がない

ひかり電話、光ダイレクトなどのIP電話サービスは、停電になると、ビジネスフォン・PBXよりも先に使えなくなるので、停電対応電話機を接続する意味がほとんどありません。

INS1500回線には、停電対応電話機がない

INS1500回線などの光ファイバーを利用した回線に対応している停電対応電話機は、残念ながらありません。

停電対応電話機の代わりに、ビジネスフォン・PBXから、INS1500回線のDSUの電源を供給するような接続をします。

停電になったとしても、バッテリーで動作し続けるビジネスフォン・PBXから、電源の供給を受けることができるため、通常時と同じようにINS1500回線が利用できます。

TA (ターミナルアダプタ) 経由での停電耐用電話機の接続も意味がない

INS64回線をTA (ターミナルアダプタ) 経由で、ビジネスフォン・PBXに収容している場合は、ビジネスフォン・PBXよりも先に、TA (ターミナルアダプタ) が使えなくなるので、停電対応電話機を接続する意味がほとんどありません。

最後に

ひかり電話、KDDI光ダイレクトなどのIP電話サービスの普及が進むにつれて、ビジネスフォン・PBXの停電対策も、昔ほどには重要視されなくなってきています。(携帯電話やメール、SNSなどもありますしね)

しかし、絶対に電話回線を止めるわけにはいかないケースもあるのです。

その時の選択肢の一つとして、この停電対応電話機があるわけです。

備えあれば憂いなし。

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最後までご覧頂きましてありがとうございます。

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