電話会議システムを使用して遠く離れた人と音声の会議通話を行うことが可能です。
電話会議システムの特徴
電話会議システムは遠方にある別の拠点の電話会議システムを通じて、ハンズフリーで会議通話ができるシステムです。
電話会議システムの接続方法
電話会議システムには次のような接続方法があります。
- アナログ回線
- 一般内線
- LAN
- 電話機のハンドセット(受話器)に接続
電話会議システムにアナログ回線を接続する場合の運用
電話会議システムにビジネスフォン・PBXとは関係のない単独のアナログ回線を接続します。
各拠点間の電話会議システムを同じ条件で接続した場合の運用(単独のアナログ回線接続の場合)
- 別の拠点の電話会議システムのアナログ回線の電話番号をダイヤルする
- 電話会議システムの呼出ボタンを押す
- 相手の電話会議システムに着信する
- 相手の電話会議システムが応答する
- お互いの拠点の電話会議システムを通じて会議通話を行う
電話会議システムに一般内線を接続する場合の運用
電話会議システムにビジネスフォン・PBXの一般内線を接続します。
一般内線を使うメリットは次の通りです。
- 拠点間のビジネスフォン・PBXを結んでいる専用線を利用できる
- 拠点間で契約しているVPNサービスを利用できる
- ダイヤルイン番号を一般内線に付与すれば単独のアナログ回線と同様の使い方ができる
各拠点間の電話会議システムを同じ条件で接続した場合の運用(専用線接続の場合)
拠点Aと拠点Bのビジネスフォン・PBXは閉番号の専用線で接続しているのでお互いの内線番号で呼び合えるものとします。
- 拠点Aの電話会議システムの内線番号は2000
- 拠点Bの電話会議システムの内線番号は3000
- 拠点Aの電話会議システムから拠点Bの電話会議システム用の内線番号3000をダイヤルする
- 拠点Aの電話会議システムの呼出ボタンを押す
- 拠点Bの電話会議システムに着信する
- 拠点Bの電話会議システムが応答する
- 拠点Aと拠点Bの電話会議システムを通じて会議通話を行う
各拠点間の電話会議システムを同じ条件で接続した場合の運用(VPNサービスを利用した場合)
拠点Aと拠点Bのビジネスフォン・PBXはVPNサービスに加入しているので「拠点番号+内線番号」で呼び合えるものとします。
- 拠点Aのビジネスフォン・PBXのVPNサービス上の拠点番号は「900」
- 拠点Aのビジネスフォン・PBXからのVPNオフネット発信特番は「9」(閉番号設定のため特番もダイヤル内容に含まれる)
- 拠点Aの電話会議システムの内線番号は2000
- 拠点Bのビジネスフォン・PBXのVPNサービス上の拠点番号は「901」
- 拠点Bのビジネスフォン・PBXからのVPNオフネット発信特番は「9」(閉番号設定のため特番もダイヤル内容に含まれる)
- 拠点Bの電話会議システムの内線番号は3000
- 拠点Aの電話会議システムから拠点Bの電話会議システムのVPNオフネット番号「9013000」をダイヤル
- 拠点Aの電話会議システムの呼出ボタンを押す
- 拠点Bの電話会議システムに着信する
- 拠点Bの電話会議システムが応答する
- 拠点Aと拠点Bの電話会議システムを通じて会議通話を行う
電話会議システムにLANを接続する場合の運用
拠点間のIPネットワークをIP-VPNやインターネットVPNなどで結んでいる場合には電話会議システムをLAN接続することができます。
LAN接続の場合にはお互いの拠点の電話会議システムに割り当てられたIPアドレスを指定して接続を行います。
- 拠点Aの電話会議システムのIPアドレスは「172.16.1.10」
- 拠点Bの電話会議システムのIPアドレスは「172.16.2.10」
- 拠点Aの電話会議システムから拠点Bの電話会議システムのIPアドレス「172.16.2.10」を入力する
- 拠点Aの電話会議システムの呼出ボタンを押す
- 拠点Bの電話会議システムに着信する
- 拠点Bの電話会議システムが応答する
- 拠点Aと拠点Bの電話会議システムを通じて会議通話を行う
電話会議システムに電話機のハンドセット(受話器)に接続する場合の運用
電話会議システムの種類によっては電話機の本体側のハンドセット(受話器)の差し込み口に接続して使用するものもあります。
電話回線やLANケーブルを直接つなぐのではなく、既存の電話機(たとえば会議室の電話機)に接続できるので利用シーンの幅が広いのが特徴です。
電話会議システムと電話機の接続例
- ハンドセット(受話器)のついたカールコードを電話機本体から取り外す
- 電話会議システムを電話機本体のハンドセット(受話器)の差し込み口に接続する
- ハンドセット(受話器)のついたカールコードを電話会議システムに接続する
拠点Aと拠点Bのビジネスフォン・PBXは閉番号の専用線で接続しているのでお互いの内線番号で呼び合えるものとします。
- 拠点Aの多機能電話機の内線番号は2000
- 拠点Bの多機能電話機の内線番号は3000
- 電話会議システムの電源をONにする
- 拠点Aの多機能電話機から拠点Bの電話会議システム用の内線番号3000をダイヤルする
- 拠点Bの内線3000の多機能電話機に着信する
- 拠点Bの内線3000の多機能電話機が応答する
- 拠点Aと拠点Bの多機能電話機に接続された電話会議システムを通じて会議通話を行う
電話会議システムの集音範囲
集音範囲は半径2m~4m程度となっていますが、より広範囲で会議を行いたい場合は電話会議システム本体から外部マイクを接続して集音範囲を拡張することも可能です。
録音可能なので議事録も残せる
内蔵メモリ搭載もしくはフラッシュメモリーカード(SDカード等)を実装可能なタイプの電話会議システムであれば、会議内容を録音して残すことが可能なので、別途ICレコーダー等を用意する必要がありません。
フラッシュメモリーカードを利用するタイプであれば、会議終了後にカードを抜き取って、パソコンで録音内容を確認しながら議事録を作成することができます。
WEBカメラと併用してテレビ会議も可能
LAN接続で電話会議システムを利用する場合、WEBカメラとパソコンを併用することでテレビ会議を行うことも可能です。
さらにパソコンから外部モニタ(プロジェクタ等に)出力することで、会議の臨場感がより高くなります。
最後に
電話会議システムを利用するメリットは次の通りです。
- 遠距離の移動が必要ないため時間と経費を削減できる
- 手軽に行えるため違う拠点同士の連携が取りやすい
- 録音できるので議事録も取りやすい
会議のコストにお悩みなら電話会議システムの導入を検討されてみてはいかがでしょうか。
最後までご覧いただきましてありがとうございます。