一般電話機とは、家庭で使うような普通の電話機のことを指します。
一般電話機をビジネスフォン・PBXに接続できます
一般電話機とは家庭でも使えるようなごく普通の電話機のことを指します。
ほかにも次のような呼び方をすることもあります。
- 単体電話機
- シングル電話機
- アナログ電話機
ビジネスフォン・PBXには「多機能電話機」と呼ばれるビジネスフォン・PBX専用の電話機を接続することが多いのですが、一般電話機を内線として接続することもあります。
一般電話機をビジネスフォン・PBXに接続して使用するケースは、多機能電話機に比べると頻度は低くなりますが、内線として問題なく利用することができます。
ビジネスフォン・PBXのアナログ内線パッケージに接続
一般電話機はビジネスフォン・PBXのアナログ内線パッケージに接続して使用します。
アナログ内線として接続できる機器には次のようなものがあります。
- FAX(G3-FAX)
- 高音量ベル
- 留守番電話機
- 警備端末
- 銀行端末
- ダイヤルアップモデム
- 他のビジネスフォン・PBXのアナログ回線として収容
アナログ内線を受付や会議室、応接室、共用部等で使用
電話機としての利用方法が限定的な場所では一般電話機を設置
たとえばつぎのような場所では一般電話機を設置する機会が多い傾向があります。
- 受付
- 会議室
- 応接室
- 共用部(食堂など)
次のような使い方しかしないので一般電話機で十分
- 内線呼出でしか使用しない
- 外線の発信を規制している
- 受話器を上げるだけで特定の内線を呼び出す「内線ホットライン」として使っている
- 外線着信を直接受けることがなく、保留転送でときどき受けるだけ
- とりあえず形だけ置いているだけ
電話機のデザイン性やまわりの環境との調和を重視
- 受付には海外性のデザイン性の高い電話機を設置したい
- 受付専用の受付システムを設置したい(画面のタッチパネルで相手内線を選択できる)
このように多機能電話機ほどの機能は必要ないがとりあえず電話機がいる、といった場所では一般電話機(単体電話機)のほうが好まれるケースが多いようです。
アナログ内線をFAXとして使用
一般電話機と同様に、FAXもビジネスフォン・PBXに接続して使用することができます。
FAXをビジネスフォン・PBX配下のアナログ内線として接続するメリット
- 内線FAX同士の通信は無料でできる
- 拠点間のビジネスフォン・PBXを専用線あるいは無料通話の回線で結んでいればFAXの通信料金がかからない
- 多機能電話機や一般電話機などへのFAXの誤着信を内線FAXへ簡単に転送できる
会社のFAX用の電話番号ではなく、代表番号にFAXを送信された場合、受話器を上げて応答すると「ピー」というFAXの信号音が聞こえます。
ほとんどのFAXには相手が応答するまで一定時間をおいて再送する機能が備わっていますので、再送が終わるまで何度も無駄な着信を受けるはめになってしまいます。
実に迷惑ですね。
FAXをビジネスフォン・PBXに収容しておけば、このような誤着信を受けた時に、この誤着信をFAXへ転送することができるので、送信側、受信側ともに無駄な労力を消費する必要がなくなります。
- 外線着信する
- 多機能電話機で外線着信に応答する
- 「ピー」という相手FAXの信号音が聞こえる
- 多機能電話機の保留ボタンを押す
- FAXの内線番号をダイヤルする
- 内線FAXが応答し「ピー」という信号音が聞こえる
- 転送ボタンを押して通話を内線FAXに取り次ぐ
- 内線FAXが正常に相手FAXからの信号を受信する
アナログ内線を高音量ベルとして使用
周りの騒音などで電話機の着信音が聞き取りにくい時、もしくは着信音鳴動専用端末として高音量ベル(リンガ)をアナログ内線として接続します。
着信鳴動専用端末としての使用例
- 高音量ベルに対して、電話回線(局線)を着信鳴動させる
- 他の内線電話機から代理応答でその電話回線(局線)に応答する
アナログ内線を留守番電話機に接続して使用
留守番電話機をアナログ内線としてビジネスフォン・PBXに収容することができます。
業務終了時や不在時、休日などに電話回線(局線)の着信を留守番電話機に応答させることができます。
アナログ内線を警備端末として使用
警備端末は基本的には単独で電話回線(局線)を別途用意するか、FAXや代表番号以外の電話回線を利用する形になります。
しかし、やむを得ずにビジネスフォン・PBXに一般内線として収容しなければならないこともあります。
- 契約している電話回線の種別をアナログ回線からINS64回線に変更した
- アナログ回線からLAN直収のIP電話(ひかり電話、KDDI光ダイレクトなど)に変更した
警備端末は緊急時に間違いなく動作することが前提となります。
やむを得ない場合をのぞいて、電話回線(局線)を直接接続して使用することをおすすめします。
アナログ内線を銀行端末として使用
基本的に銀行端末に接続して使用する電話回線(局線)はほとんど発信でしか使用しません。
また使用頻度も低いので銀行端末のためだけに別途電話回線(局線)を用意するのは少しもったいないかもしれません。
ビジネスフォン・PBXにアナログ内線として収容すれば電話回線(局線)を別途用意する必要がありませんので、その分コスト削減につながります。
(ただし、相手サーバ側に登録している電話番号の変更手続きを行う必要があります)
アナログ内線をダイヤルアップモデムとして使用
銀行端末と同様にダイヤルアップモデムも電話回線(局線)を発信でしか使用しません。
ビジネスフォン・PBXに一般内線として収容すれば電話回線(局線)を別途用意する必要がありませんので、その分コスト削減につながります。
他のビジネスフォン、PBXにアナログ回線として収容
ビジネスフォン・PBXのアナログ内線回路を他のビジネスフォン・PBXに対して、アナログ回線として収容させることが可能です。
例えばビル内線が一般電話機だった場合、そのビル内線をアナログ回線としてビジネスフォン・PBXに収容することができます。
最後に
一般電話機は姿形を変えて様々な種類の端末として存在していることがわかります。
ビジネスフォン・PBXでは多機能電話機がメインで使用されることが多いのですが、上記の内容を踏まえた上で一般電話機(単体電話機)にも着目すればコスト削減できる部分も少なからず出てくるかと思われます。
最後までご覧いただきましてありがとうございます。