こんなことはありませんか?
- 自分の内線電話機の着信時に鳴動する電話番号 と 発信時に通知する番号 が違う
- 携帯の着信履歴に折り返しかけてみたら、なぜか音声ガイダンスが流れる
発信と着信で電話番号が違う?
一体どういうことなのでしょうか?
ビジネスフォンではよくあること
発信と着信で電話番号が違う、という現象は実はビジネスフォンではよくあることです。
ビジネスフォンには複数本の電話回線を収容するので、発信時に使う電話回線と、着信時に使う電話回線が必ずしも一致するとは限りません。
いくつか例を上げて説明しましょう。
(例1) 着信は部署の代表番号、発信は会社の代表番号
着信 | 発信 |
xx-xxxx-2222 | xx-xxxx-1111 |
部署の代表番号 | 会社の代表番号 |
たいていの場合、部署の代表番号がある場合はその番号を相手にも通知するのがセオリーです。
しかし、部署の代表番号をあまり外部に公開したくない場合は、会社の代表番号を代わりに通知するケースもあります。
もしくは、会社の代表番号が【IVR】運用されている場合などは、ガイダンスに添ってダイヤル操作することで目的の部署につながるケースもあったりします。
(例2) 着信は部署の代表番号、発信はIP電話の050番号
着信 | 発信 |
xx-xxxx-2222 | 050-xxxx-xxxx |
部署の代表番号 | IP電話 |
通話料を節約するために、050番号のIP電話を使って発信する設定をしているケースですね。
(例3) 着信は部署の代表番号、発信はモバイルジャックの090番号
着信 | 発信 |
xx-xxxx-2222 | 090-xxxx-xxxx |
部署の代表番号 | モバイルジャックの携帯電話 |
- 着信 xx-xxxx-2222 部署の代表番号
- 発信 090-xxxx-xxxx モバイルジャックの携帯電話
携帯電話へかけるときは、通話料を節約するためにモバイルジャックを優先的に使う設定にしているケースです。
携帯電話の定額プランを利用すれば、無料通話も可能ですしね!
(例4) 着信はFAX番号、発信は代表番号
着信 | 発信 |
xx-xxxx-2222 | xx-xxxx-1111 |
FAX番号 | 代表番号 |
たいていの場合、FAX番号は着信と発信それぞれ番号を合わせるのがセオリーです。
とはいえ、ビジネスフォンの設定によってはFAXの発信と着信でそれぞれ違う回線を使うケースもあります。
ただ、FAXの発信と着信に関してはよほどのことがない限り、電話番号を合わせるべきでしょう。
誤着信を招く原因になりますからね!
通常は着信と発信の電話番号を合わせる
複数の電話回線を収容するビジネスフォンですが、通常は着信と発信の電話番号を合わせることのほうが多いです。
その場合、ビジネスフォンに収容する電話回線は、次の条件に当てはまる回線及び契約にする必要があります。
代表ダイヤルイン契約をしたINS64回線
上の図では、代表ダイヤルイン契約をしたINS64回線を2本、ビジネスフォンに収容しています。
xx-xxxx-1111 | xx-xxxx-2222 |
INS64回線 | INS64回線 |
代表ダイヤルイン | 代表ダイヤルイン |
契約番号 | 契約番号 |
親番号 | 子番号 |
ダイヤルイン契約をしたINS1500回線
上の図では、ダイヤルイン契約をしたINS1500回線を1本、ビジネスフォンに収容しています。
xx-xxxx-1111 | xx-xxxx-2222 |
INS1500回線 | INS1500回線 |
代表ダイヤルイン | 代表ダイヤルイン |
契約番号 | 追加番号 |
ISDNとして収容したIP電話
上の図では、IP電話をVOIPゲートウェイでISDN相当の回線に変換後、ビジネスフォンに収容しています。
xx-xxxx-1111 | xx-xxxx-2222 |
INS64/INS1500相当 | INS64/INS1500相当 |
代表ダイヤルイン | 代表ダイヤルイン |
契約番号 | 契約番号/子番号/追加番号 |
LAN直収したIP電話
上の図では、ひかり電話などのIP電話をLAN直収でビジネスフォンに収容しています。
LAN直収したIP電話は必然的にダイヤルインでの動作になります。
xx-xxxx-1111 | xx-xxxx-2222 |
契約番号 | 追加番号 |
これらの形でビジネスフォンに収容すれば、相手に通知する電話番号をビジネスフォン側で設定できるので、着信と発信の電話番号の辻褄をあわせることができるのです。
アナログ回線だとビジネスフォンで発番号の設定ができない
アナログ回線をビジネスフォンに収容している場合は、発番号の設定をビジネスフォン側で行うことができません。
あくまでも回線の契約、もしくはVOIPゲートウェイ側の発番号設定に依存するしかありません。
発番号の契約例/設定例 代表番号を通知する場合
電話回線 | 発番号 |
xx-xxxx-1111 | xx-xxxx-1111 |
xx-xxxx-2222 | xx-xxxx-1111 |
発番号の契約例/設定例 それぞれの電話番号を通知する場合
電話回線 | 発番号 |
xx-xxxx-1111 | xx-xxxx-1111 |
xx-xxxx-2222 | xx-xxxx-2222 |
最後に
ビジネスフォンには、多種多様の電話回線を収容できるので、着信と発信で同じ電話回線を使うとは限りません。
着信履歴を見て折り返しても、必ずしも発信元につながるというわけではない、ということを認識しておきましょう。
最後までご覧いただきましてありがとうございます。