会社で使っているビジネスフォンにかかってきた電話を、携帯に自動転送したい。
- 事務所不在時に一時的に携帯へ転送したい
- 営業時間外は携帯へ転送したい
- 事務所にいても電話機のそばにいないので携帯に転送したい
ビジネスフォンで外線着信を携帯・スマホに自動転送させるには、大きく分けて次の2通りの方法があります。
- ボイスワープで転送
- ビジネスフォンの外線自動転送(転送電話)で転送
というわけで、今回はこの2つの転送方法を徹底比較してみました。
ボイスワープで携帯へ自動転送する場合
ボイスワープは、ビジネスフォンの機能ではなく、電話回線のサービスになります。
ボイスワープで転送をかけると、ビジネスフォンに収容している電話回線を通らずに、ダイレクトに転送先を呼び出します。
転送先にはかけてきた相手の電話番号を通知
ボイスワープで転送した場合、転送先の携帯にはかけてきた相手の電話番号が通知されます。
発信元の番号がわかるので、応答する前に相手を識別できてとても便利です。
ボイスワープの転送の条件例
- xx-xxxx-1111 かけてきた相手
- xx-xxxx-2222 転送元の電話番号(ボイスワープ契約あり)
- 090-xxxx-xxxx 転送先の携帯・スマホ
ボイスワープの転送の動作例
- xx-xxxx-1111 から xx-xxxx-2222 へ電話をかける
- xx-xxxx-2222 はボイスワープで 090-xxxx-xxxx へ転送設定中
- xx-xxxx-2222 へは着信せずに、090-xxxx-xxxx へ着信する
- 090-xxxx-xxxx には かけてきた相手の「xxxxxx1111」の電話番号が通知される
かけてきた相手に転送のアナウンスを通知できる
ボイスワープの設定によっては、かけてきた相手に対して、転送する旨を案内するメッセージを流すことができます。
ボイスワープのアナウンス通知の動作例
- xx-xxxx-1111 から xx-xxxx-2222 へ電話をかける
- xx-xxxx-2222 はボイスワープで 090-xxxx-xxxx へ転送設定中
- xx-xxxx-2222 に 転送のアナウンスを送出
- xx-xxxx-2222 へは着信せずに、090-xxxx-xxxx へ着信する
転送先にはどの電話番号から転送されてきたかをアナウンス通知できる
転送先の携帯には、どの電話番号から転送されてきたのかを知らせるアナウンスを流すことができます。
ボイスワープのアナウンス通知の動作例
- xx-xxxx-1111 から xx-xxxx-2222 へ電話をかける
- xx-xxxx-2222 はボイスワープで 090-xxxx-xxxx へ転送設定中
- xx-xxxx-2222 へは着信せずに、090-xxxx-xxxx へ着信する
- 090-xxxx-xxxx が着信に応答すると xx-xxxx-2222 から転送された旨のアナウンスを送出する
携帯電話からリモートコントロールができる
ボイスワープの設定を行う場合、通常はボイスワープ契約をした電話回線を使って操作をする必要があります。
しかしリモートコントロールをあらかじめ設定しておけば、
- 転送の開始/停止
- 転送先の変更
といった操作を携帯・スマホから行うことができます。
いつでもどこでもボイスワープの設定変更ができるので、とても使い勝手がいいんですよ
ボイスワープは月額料金がかかる
ボイスワープは電話回線のサービスになるので、月額料金が別途必要になります。
サービス | 回線の種類 | 料金(税抜) |
---|---|---|
ボイスワープ (NTT) |
NTT東日本/西日本の
|
住宅用 550円/番号事務所用 880円/番号 |
|
550円/番号 | |
|
無料 (基本料金に含まれる) |
|
着信転送サービス (KDDI) |
|
無料 (基本料金に含まれる) |
多機能転送サービス (ソフトバンク) |
おとくラインの
|
個人用 550円/番号法人用 880円/番号 |
転送元から転送先の間の通話料金がかかる
転送元の電話番号 から 転送先の電話 の間の通話料金が別途必要になります。
ビジネスフォンの転送電話(外線自動転送)機能で転送する場合
ビジネスフォンに2回線以上の電話回線を収容しているのであれば、ビジネスフォンの転送電話(外線自動転送)機能で携帯・スマホに転送させることができます。
転送先にはかけてきた電話番号ではなく転送元の電話番号を通知
ビジネスフォンの転送電話(外線自動転送)で携帯に転送した場合は、かけてきた相手の電話番号ではなく、転送元の電話番号が通知されます。
転送電話(外線自動転送)の条件例
- xx-xxxx-1111 かけてきた相手
- xx-xxxx-2222 転送したい電話番号 (ビジネスフォンに収容、転送設定中)
- xx-xxxx-3333 転送元の電話番号 (ビジネスフォンに収容、転送時に自動発信する)
- 090-xxxx-xxxx 転送先の携帯電話
転送電話(外線自動転送)の動作例
- xx-xxxx-1111 から xx-xxxx-2222 へ電話をかける
- xx-xxxx-2222 はビジネスフォンの設定で 090-xxxx-xxxx へ転送設定中
- xx-xxxx-2222 に着信後、xx-xxxx-3333から 090-xxxx-xxxx へ自動発信
- 090-xxxx-xxxx には 転送元「xxxxxx3333」の電話番号が通知される
同時に複数の電話番号へ自動転送できる機能もある
転送先を複数に設定したい場合もあるかと思います。
ビジネスフォンの中には、複数の転送先に同時に着信させる機能を持った機種もあります。
転送電話(外線自動転送)で複数の転送先へ着信させる時の条件例
- xx-xxxx-1111 かけてきた相手
- xx-xxxx-2222 転送したい電話番号 (ビジネスフォンに収容、転送設定中)
- xx-xxxx-3333 転送元の電話番号 (ビジネスフォンに収容、転送時に自動発信する)
- xx-xxxx-4444 転送元の電話番号 (ビジネスフォンに収容、転送時に自動発信する)
- xx-xxxx-5555 転送元の電話番号 (ビジネスフォンに収容、転送時に自動発信する)
- 090-xxxx-6666 転送先の携帯1
- 090-xxxx-7777 転送先の携帯2
- 090-xxxx-8888 転送先の携帯3
転送電話(外線自動転送)で複数の転送先へ着信させる時の動作例
- xx-xxxx-1111 から xx-xxxx-2222 へ電話をかける
- xx-xxxx-2222 はビジネスフォンの設定で 090-xxxx-6666、7777、8888 へ転送設定中
- xx-xxxx-2222 に着信後、xx-xxxx-3333、4444、5555 から 090-xxxx-6666、7777、8888へ自動発信
- 一番早く応答した携帯 090-xxxx-6666 と xx-xxxx-1111 が通話になる
転送の操作はビジネスフォンの内線電話機から行う
転送の開始/停止の操作は、基本的にはビジネスフォンの内線電話機から行います。
新しい機種では外出先からでも転送の操作ができる
新しい機種のビジネスフォンであれば、外出先からでも転送の開始/停止操作を行うことができます。
ただし、外出先からアクセスするための
- 専用の電話番号
- 発番号に応じて着信方式を変更する設定
のいずれかが必要になります。
ビジネスフォンの独自機能での転送なので月額料金は不要
電話回線のサービスではなく、ビジネスフォンの独自の機能での転送になるので月額料金はかかりません。
転送元から転送先の間の通話料金がかかるのは同じ
ボイスワープと同様、転送元 から 転送先 の間の通話料金はかかります。
最後に
「ボイスワープ」と「ビジネスフォンの転送電話(外線自動転送)」での転送の違いについて解説しましたが、いかがだったでしょうか?
ビジネスフォンへの着信を転送する方法は大きく分けて、
- ボイスワープ
- ビジネスフォンの転送電話(外線自動転送)機能
の2つあると説明申し上げましたが、最後にこの2つについてまとめてみると、次のようになります。
- かけてきた人の電話番号が通知される(発信元がわかる)
- かけてきた人に転送する旨のアナウンスを流せる
- 転送先の人に、どの電話番号からの転送かアナウンスを流せる
- 1回線だけでも転送できる
- 月額利用料金がかかる
- 外出先の携帯電話からでも転送の開始/解除ができる
- 転送元の電話番号が通知される(発信元がわからない)
- ビジネスフォンに最低でも2回線以上の外線が必要
- 月額利用料金がかからない
- 外出先の携帯電話からでも転送の開始/解除ができる(新しいビジネスフォンのみ)
- 同時に複数の転送先を呼び出すことが可能(応答は早い者勝ち)
使い勝手の良さは断然「ボイスワープ」になりますが、「ビジネスフォンの転送電話(外線自動転送)」では複数の転送先を設定できたりするので、状況に応じて使い分けるといいかもしれません。
事務所不在時にかかってくる電話を極力拾っていきたい方は、ぜひとも転送電話機能を有効に活用されることをおすすめします。
機会損失も積み重ねると大きいですからね
最後までご覧いただきましてありがとうございます。