ダイヤルインは「電話回線」単位ではなく「電話番号」単位で着信させるサービスです。
ダイヤルインは、
- 業務の効率化
- コスト削減
に欠かせないサービスなんですよ♪
- ダイヤルイン契約をしていない電話回線は「電話番号=電話回線」
- ダイヤルイン契約をしている電話回線は、かならずしも「電話番号=電話回線」とはならない
- 「複数の電話番号」が「複数の電話回線」を共有するという考え
- ダイヤルインは一般的な電話回線に別途契約することで利用できるサービス
- 契約番号と追加番号
- ダイヤルインでの着信の動作概要
- 代表ダイヤルインが組めるのは、基本的には「同一の市内局番」
- アナログ回線/INS64回線/INS1500回線が混在したダイヤルインも可能
- ダイヤルイン番号は、1電話番号につき月額880円(税抜800円)
- NTT東西のダイヤルインエコノプランなら、1電話番号につき月額110円(税抜 100円)
- ひかり電話の追加番号サービスは、1番号につき110円(税抜 100円)
- ダイヤルインを導入するメリット
- 最後に
ダイヤルイン契約をしていない電話回線は「電話番号=電話回線」
ダイヤルイン契約をしていない電話回線は、
- 1本の回線につき、1つの電話番号
という形となっています。
この場合、電話回線と電話番号は、1対1で結び付いているので
- 電話番号 = 電話回線
となります。
ダイヤルイン契約をしている電話回線は、かならずしも「電話番号=電話回線」とはならない
ダイヤルイン契約をした電話回線は
ので、必ずしも「電話番号=電話回線」という形になるとは限りません。
ですので「ダイヤルイン契約をした電話回線」なら、
- 電話回線数「3」
- 電話番号数「7」
といった構成も可能なんです。
「複数の電話番号」が「複数の電話回線」を共有するという考え
ダイヤルインでは、
- 「複数の電話番号」が「複数の電話回線」を共有して利用する
という考え方になります。
上の図の場合ですと、
- 「7つの電話番号」が「3本の電話回線」を共有して利用している
ことがわかりますね。
このように、
- 「複数本の電話回線」を「ひとつのダイヤルイン群としてグループ化したもの」
のことを、
と呼びます。
ダイヤルインは一般的な電話回線に別途契約することで利用できるサービス
ダイヤルインは、
- 一般的な電話回線
- もしくはIP電話サービス
に別途オプション契約することにより利用できるサービスとなっています。
ダイヤルイン契約できる電話回線
- アナログ回線
- INS64回線
- INS1500回線
- ひかり電話、KDDI光ダイレクトなどのIP電話(「追加番号」というサービス名称)
電話回線1本だけでも契約可能
ダイヤルインは、電話回線1本だけでも契約することが可能です。
たとえば次のような構成も可能です。
契約番号と追加番号
代表ダイヤルイン契約をすると、契約している電話回線の数よりも、電話番号の数が多くなることがよくあります。
ダイヤルイン契約をしている電話回線は、複数の電話番号で共有して利用することになるのですが、その電話番号は次の2種類に分けられます。
契約番号と追加番号です。
「契約番号」電話回線が実在する電話番号
電話回線ごとに1対1で紐付いている電話番号のことを「契約番号」と呼びます。
つまり、代表ダイヤルイン契約している電話回線が3回線あれば、この契約番号も3番号存在することになります。
この「契約番号」はダイヤルイン契約の有無に関係なく、必ずついてくる電話番号だと思ってください。
ダイヤルイン契約していない電話回線では「電話番号=電話回線」となりますから、電話回線を3本契約したら、当然電話番号の数も3番号になりますよね?
ダイヤルイン契約している電話回線の場合、電話回線の本数を増やすことなく、ここからさらに電話番号のみ増やすことが可能なんです。
「追加番号」電話回線が実在しない電話番号
契約番号以外に追加で取得した電話番号のことを「追加番号」と呼びます。
追加番号は物理的に実在した電話回線を持っていません。
しかし電話番号としては正式に存在しています。
このように、「契約番号」と「追加番号」の違いは、物理的な電話回線を持っているかどうかの違いだけ。
つまり、ダイヤルインでの動作のカギを握っているのは、
- 電話回線ではなく電話番号
なのです。
ダイヤルインでの着信の動作概要
ダイヤルイン契約した電話回線に着信したときの着信先は
- 「着信時に通ってくる電話回線」ではなく「着信した電話番号」
によって決まります。
ダイヤルイン回線では、普通の電話回線のときと違い、着信した電話番号に応じて、局から着番号情報が送られてきます。
この着番号情報を元にして、
- ビジネスフォン・PBXで着信先を振り分け
するんですね。
- ○○-○○○○-1111(ダイヤルイン契約番号)
- ○○-○○○○-2222(ダイヤルイン契約番号)
- ○○-○○○○-3333(ダイヤルイン追加番号)
- ○○-○○○○-4444(ダイヤルイン追加番号)
- ○○-○○○○-1111(内線100)
- ○○-○○○○-2222(内線101)
- ○○-○○○○-3333(内線102)
- ○○-○○○○-4444(内線103)
- ○○-○○○○-1111 に着信する
- 着信時に ○○-○○○○-2222 の電話回線を通る
- 局から「1111」の着番号情報が送られてくる
- ビジネスフォン・PBXの設定で、着番号情報「1111」の着信先(内線100)に着信する
- ○○-○○○○-2222 に着信する
- 着信時に ○○-○○○○-1111 の電話回線を通る
- 局から「2222」の着番号情報が送られてくる
- ビジネスフォン・PBXの設定で、着番号情報「2222」の着信先(内線101)に着信する
- ○○-○○○○-3333 に着信する
- 着信時に ○○-○○○○-2222 の電話回線を通る
- 局から「3333」の着番号情報が送られてくる
- ビジネスフォン・PBXの設定で、着番号情報「3333」の着信先(内線102)に着信する
- ○○-○○○○-4444 に着信する
- 着信時に ○○-○○○○-1111 の電話回線を通る
- 局から「4444」の着番号情報が送られてくる
- ビジネスフォン・PBXの設定で、着番号情報「4444」の着信先(内線103)に着信する
代表ダイヤルインが組めるのは、基本的には「同一の市内局番」
複数本の電話回線で代表ダイヤルイン契約するときは原則として、
- 市内局番を同一の番号に統一
しなければなりません。
なので電話回線を新規に契約する場合には、代表ダイヤルイン契約をする/しないにかかわらず、あらかじめ市内局番を同一のものに統一しておくことをオススメします。
市内局番が異なっても、代表ダイヤルインが組めるサービスもある
最近では、市内局番が異なってもダイヤルインが組めるサービスも増えてますので、あまり気にする必要もないかもしれません。
代表的なものを挙げますと、
- おとくライン
- ひかり電話
- KDDI光ダイレクト
などのサービスでは、市内局番が異なっていても代表ダイヤルインを組むことが可能です。
アナログ回線/INS64回線/INS1500回線が混在したダイヤルインも可能
代表ダイヤルインは、複数の種類の電話回線を混在させてグループを組むことも可能です。
- アナログ回線
- INS64回線
- INS1500回線
ただし、電話会社の局内にある電話交換機側の収容状況によっては、混在することができない場合もあります。
そこは早めに確認を取るようにしましょう。
代表ダイヤルインのグループ化にあたっては、できるだけ電話回線の種類を統一しておいたほうが無難といえるでしょう。
AI混在の代表ダイヤルインには注意が必要
AI混在のダイヤルインとは、
- アナログ回線とISDN回線が混在した代表ダイヤルイン
のことです。
ちなみに
- Aはアナログ回線
- IはINS64回線、INS1500回線
のことです。
AI混在の代表ダイヤルインの構成例
- アナログ回線 と INS64回線
- アナログ回線 と INS1500回線
- アナログ回線 と INS64回線 と INS1500回線
AI混在した代表ダイヤルインの構成では「必ずアナログ回線から着信する」
AI混在の代表ダイヤルインの場合、電話がかかってくると、まず最初にアナログ回線から着信します。
アナログ回線から着信すると、次のような不都合が出てきます。
- アナログ回線にナンバーディスプレイ契約をしていない場合、着信時に相手の電話番号が表示されない
- アナログ回線のダイヤルイン着信は、着信するまでに少し時間がかかる(数秒程度のタイムラグが出る)
このようにアナログ回線でのダイヤルインは、ISDN回線に比べると何かと不便な一面があるのです。
よほどの理由がない限りは、AI混在の代表ダイヤルインは控えておいたほうがいいでしょう。
AI混在のダイヤルインについては、次のページを参照してください。
ダイヤルイン番号は、1電話番号につき月額880円(税抜800円)
通常の電話回線の月額料金は、1回線単位で設定されています。
ここでいう1回線単位とは、
- 1回線=1電話番号
のことです。
しかし、ダイヤルイン契約された電話回線では、1回線単位の月額料金に加えて、1電話番号(契約番号/追加番号)に対しても別途月額料金が必要となります。
880円(税抜 800円)
(1契約番号ごと/1追加番号ごと)
例えば、ダイヤルイン契約している
- 電話番号が7つ
- 電話回線が3つ
あれば、
- 880円(税抜 800円)×7電話番号の料金
- 月額基本料金×3回線分
の料金が毎月必要となります。
NTT東西のダイヤルインエコノプランなら、1電話番号につき月額110円(税抜 100円)
- アナログ回線
- INS64回線
- INS1500回線
などのメタル回線で、大量のダイヤルイン番号を取得して運用する場合には、NTT東西のダイヤルインエコノプランがおすすめです。
1電話番号あたりの料金が110円(税抜 100円)と大幅に安くなるんですよ
ダイヤルインエコノプランは、
- 500番号まで月額55,000円(税抜 50,000円)の定額料金
- 501番号以降の追加取得は、1番号110円(税抜 100円)
となっています。
多数の電話番号を取得する場合は、このダイヤルインエコノプランを契約したほうが割安になります。
500番号までなら定額料金なので、現在利用予定がなくても、将来用に電話番号をあらかじめ確保しておくこともできます。
ダイヤルインエコノプランについては、次のページを参照してください。
ひかり電話の追加番号サービスは、1番号につき110円(税抜 100円)
ひかり電話には、ダイヤルインに相当するサービスとして「追加番号」というサービスがあります。
追加番号は、
- 1電話番号につき月額110円(税抜 100円)
と、ダイヤルインエコノプランと同等のお得な料金設定となっています。
ひかり電話オフィスAなら、最大で7,000番号まで取得可能です。
ちなみに電話回線数は300chまで契約可能です。
ダイヤルインを導入するメリット
ダイヤルインを導入する最大のメリットは、ずばりコストの削減です。
ダイヤルインなら、
- 必要最小限の電話回線数で
- 必要な数の電話番号を確保できる
からですね。
契約している電話回線の本数を減らすことができれば、その分、月額基本料金の費用も抑えることができますからね。
基本料金の削減で浮いた費用を、その分追加番号に回して、社員一人ひとりの内線にダイヤルイン番号を割り振りすれば、次のような新たなメリットも出てきます。
個別のダイヤルイン番号で社員を直接呼び出せる
- 無駄な取次業務が減る
相手の着信履歴に個別のダイヤルイン番号を残せる
- 誰からかかってきたのかがわかるので折返し連絡がしやすくなる
このように、ダイヤルインにはコスト削減だけでなく、業務効率を上げるというメリットがあるんですよ。
最後に
多数の電話回線を、ビジネスフォン・PBXに収容している事業所では、必ずといっていいほど利用されているダイヤルイン。
ダイヤルインは、
- 内線電話機が数百台~数千台規模
で設置されているような、
- 中規模~大規模事業所
にとって、
- なくてはならないサービス
といっても過言ではありません。
ダイヤルインはなかなか理解しづらい部分もありますが、電話回線を効率よく利用する上では欠かすことができないサービスなんですね。
最後までご覧いただきまして、ありがとうございます。