INS64回線の「iナンバー」契約をすると、1本のINS64回線で最大3つの電話番号を扱うことができます。
iナンバーはINS64回線のみのサービス
iナンバーはINS64回線(ISDN回線)にのみ提供されているサービスです。
次のような電話回線では提供されていません。
- INS1500回線
- アナログ回線
- IP電話(ひかり電話、KDDI光ダイレクト、050番号)
INS64回線は1回線に付き同時2通話までの「2ch1番号」契約
INS64回線(ISDN回線)は1回線契約すると次のような「2ch1番号」の構成になっています。
- 電話番号は1つ
- 同時通話本数は2本
iナンバー契約したINS64回線は最大で「2ch3番号」契約
iナンバーのサービスを付加すると、1本の回線に対して、最大3つの電話番号を持たせることができます。(ただし、同時通話本数は2本まで)
iナンバー2番号契約時で月額330円(税抜 300円)
- 電話番号は2つ
- 同時通話本数は2本
- iナンバーの月額料金は330円(税抜 300円)
iナンバー3番号契約時で月額440円(税抜 400円)
- 電話番号は3つ
- 同時通話本数は2本
- iナンバーの月額料金は440円(税抜 400円)
電話番号ごとに着信先を設定可能
ビジネスフォン・PBXにiナンバー契約したINS64回線を収容すれば電話番号ごとに着信先を自由に設定することが可能です。
局から送られてくる「iナンバー情報」をもとに着信先を決定
iナンバー契約をしたINS64回線に着信すると局から「iナンバー情報」が送られてきます。
iナンバー情報はiナンバー契約をした電話番号に紐付いています。
2ch3番号のiナンバー契約をしたINS64回線の例
- ○○-○○○○-1111(iナンバー情報1、契約回線)
- ○○-○○○○-2222(iナンバー情報2、iナンバーの追加番号)
- ○○-○○○○-3333(iナンバー情報3、iナンバーの追加番号)
iナンバー契約をすると外線着信時に「iナンバー情報」が局から送信されてきます。
その「iナンバー情報」を基にビジネスフォン・PBXのデータ設定によって着信先を決定します。
iナンバー着信時の動作例
○○-○○○○-1111(iナンバー情報1)を仮想内線ボタン(内線20)に着信させる
- ○○-○○○○-1111に着信する
- 局からiナンバー情報1が送られてくる
- ビジネスフォン・PBXでiナンバー情報1に対応した着信先に着信させる
- 仮想内線ボタン(内線20)に外線着信する
○○-○○○○-2222(iナンバー情報2)を多機能電話機(内線10)に着信させる
- ○○-○○○○-2222に着信する
- 局からiナンバー情報2が送られてくる
- ビジネスフォン・PBXでiナンバー情報2に対応した着信先に着信させる
- 多機能電話機(内線10)に外線着信する
○○-○○○○-3333(iナンバー情報3)を内線FAX(内線30)に着信させる
- ○○-○○○○-3333に着信する
- 局からiナンバー情報3が送られてくる
- ビジネスフォン・PBXでiナンバー情報3に対応した着信先に着信させる
- 内線FAX(内線30)に外線着信する
iナンバーの電話番号を相手に通知することもできる
iナンバーの電話番号をビジネスフォン・PBXの設定によって相手に通知することができます。
- 多機能電話機のファンクションキーに割りつけた仮想内線ボタン(内線20)を押して外線発信すると相手に「○○-○○○○-1111」を通知する
- 多機能電話機(内線10)から外線発信すると相手に「○○-○○○○-2222」を通知する
- 内線FAX(内線30)からFAX送信すると相手には「○○-○○○○-3333」を通知する
iナンバー契約したINS64回線は複数本でグループを組むことができない
iナンバー契約したINS64回線はあくまでも単独でしか利用することができません。
iナンバー契約をしたINS64回線が3回線あったとしても、それぞれ独立した使いかたしかできません。
ただしダイヤルイン契約よりもお得
iナンバーは単独のINS64回線でしか利用できない代わりに、ダイヤルインサービスよりも料金的にお得になっています。
iナンバーとダイヤルインの料金比較(電話回線の基本料金は除く)
- 880円(税抜 800円)×3番号=2,640円(税抜 2,400円)
- 440円(税抜 400円)
このようにiナンバーのほうが料金的にお得です。
最後に
iナンバーの電話番号への着信先としては他にも次のような設定をすることができます。
- 一般着信に変換する
- 追加ダイヤルイン
- DISA(Direct Inword Service Access)
iナンバーは単独のINS64回線でしか利用できないサービスとなっているので、ビジネスフォン・PBXに収容して利用するケースはあまりないかもしれません。
次のような端末をINS64回線1本でまとめるときにはとても便利です。
- 銀行端末
- FAX
- タイムレコーダー
- 警備装置
ちなみに「iナンバー」の呼び方は「アイナンバー」です。
最後までご覧いただきましてありがとうございます。