ビジネスフォン・PBXの多機能電話機を接続するための多機能内線回路に、アナログ内線変換アダプタ(一般内線変換アダプタ)を接続すると、一般電話機を利用できるようになります。
アナログ内線変換アダプタの特徴
アナログ内線変換アダプタは、多機能内線をアナログ内線(一般内線)に変換するためのアダプタです。
内線回路は大きく分けて3つの種類がある
- 多機能電話機用 の 内線回路
- 一般電話機用 の 内線回路
- ISDN内線用 の 内線回路
多機能電話機用の内線回路
多機能電話機用の内線回路は、ビジネスフォン・PBX専用の多機能電話機を接続するためのものです。
- 多機能電話機
- カールコードレス多機能電話機
- シングルゾーンコードレス電話機
- ディスプレイボード
- ドアホン・ページング用アダプタ
- DSSコンソール
一般電話機用の内線回路
一般電話機用の内線回路は、家庭で使用するような一般電話機やFAXを接続して使用することができます。
- 一般電話機
- FAX
- 留守番電話機
- 高音量ベル
- ダイヤルアップモデム
- 警備装置
- タイムレコーダー
- 銀行端末
- CAT端末
- 他のビジネスフォン・PBXにアナログ回線として収容
ISDN内線用の内線回路
内線版のISDN回線(INS64回線、INS1500回線相当)とも言える内線回路です。
INS電話機や他のビジネスフォン・PBXのISDN回線(INS64回線、INS1500回線相当)として収容することもできます。
- INS電話機
- ターミナルアダプタ
- 警備装置(ISDN対応)
- G4-FAX
- CAT端末
- 他のビジネスフォン・PBXにISDN回線(T点)として収容
1台、2台程度の一般電話機を接続するためにアナログ内線パッケージをビジネスフォンに実装するのはもったいない
ビジネスフォン・PBXに接続して一番多く使われるのは多機能電話機です。
その多機能電話機に比べると、一般電話機が使われる割合は大幅に低くなります。
例えば、次のような構成の場合、ビジネスフォン・PBXに実装するパッケージは次のようになります。
多機能電話機30台、内線FAX1台を接続するためのパッケージの構成
- 16回線用の多機能内線パッケージ:2枚
- 8回線用のアナログ内線パッケージ:1枚
一般電話機が1台しかないにもかかわらず、8回線用のアナログ内線パッケージを用意する必要があります。
収容するパッケージが増えると、ビジネスフォン・PBXのパッケージを収容するための必要となるスロットも消費することになります。
もしビジネスフォン・PBXに空きスロットがない状態だったら、筐体そのものを増設しなければならないケースも出てくるかもしれません。
アナログ内線変換アダプタを使用した場合の多機能電話機30台、内線FAX1台のパッケージの構成
- 16回線用の多機能内線パッケージ:2枚
- 一般内線変換アダプタ:1台
内線FAX1台は、アナログ内線変換アダプタを利用して、アナログ内線に変換して接続します。
アナログ内線変換アダプタは、多機能内線パッケージの回路を1回路消費します。
多機能内線パッケージは、16回線用が2枚の構成となっているので、合計32回路実装しています。
多機能電話機30台とアナログ内線変換アダプタ1台で、合計31回路消費して残りの空き回路は1回路となります。
本来必要となるはずだったアナログ内線パッケージを、ビジネスフォン・PBXに実装する必要がないので、次のメリットが出てきます。
- アナログ内線変換アダプタのほうが、アナログ内線パッケージよりも価格が安い
- ビジネスフォン・PBXのスロットを節約できる
最後に
アナログ内線変換アダプタ(一般内線変換アダプタ)はどのメーカーのどのビジネスフォン・PBXでも、ラインナップされているわけではありません。
一部のメーカーの一部のビジネスフォン・PBXでしか提供されていないのが現状です。
需要が少ないからですかね。
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