【SIP専用線パッケージ】拠点間ビジネスフォンの内線番号を透過!

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パッケージ(基板)の種類

SIP専用線パッケージは、ビジネスフォン・PBX同士を、SIP専用線で接続するために使う基板です。

 

 

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【1】IPネットワーク上に仮想的に構築されたVPNを利用

SIP専用線はIP-VPN、インターネットVPNなど、IPネットワーク上に仮想的に構築された拠点間専用の接続を利用します。

 

VPNサービスには、次のようなものがあります。

 

 

IP-VPN

  • フレッツ・VPNワイド (NTT東日本・西日本)
  • フレッツ・VPNゲート (NTT東日本・西日本)
  • Arcstar Universal One (NTTコミュニケーションズ)
  • KDDI IP-VPN (KDDI)
  • ULTINA IP-VPN (ソフトバンク)

 

 

インターネットVPN

  • ULTINA Managed VPN (ソフトバンク)
  • Arcstar Universal One インターネットVPN (NTTコミュニケーションズ)
  • セキュア・インターネットVPN (NTTPC)
  • VECTANT インターネットVPN type-R (アルテリア・ネットワークス)
  • ネットボランチDNSサービス (ヤマハ)

 

 

【2】ビジネスフォン・PBX間で発信者番号情報をやりとりできる

SIP専用線は発信者番号情報のやりとりができます。

 

 

SIP専用線の発信者番号例

拠点Aのビジネスフォン・PBXの情報

  • 拠点番号:10
  • 内線番号:100
  • SIP専用線の発信特番:7
  • 開番号方式とする (発信特番:7は押した時点で削除される)

 

拠点Bのビジネスフォン・PBXの情報

  • 拠点番号:20
  • 内線番号:200
  • SIP専用線の発信特番:7
  • 開番号方式とする (発信特番:7は押した時点で削除される)

 

 

拠点Aの内線100から拠点Bの内線200へ発信した場合

1. 拠点A の 内線100 から「820200」とダイヤル

 

2. 拠点B の 内線200 に着信、液晶には「10100」と表示される

 

 

拠点Bの内線200から拠点Aの内線100へ発信した場合

1. 拠点B の 内線200 から「710100」とダイヤル

 

2. 拠点A の 内線100 に着信、液晶には「20200」と表示される

 

 

【3】局線とSIP専用線をタンデム接続したときに、相手側に局線番号を表示できる

外からかかってきた外線着信を、別の拠点にSIP専用線で転送した場合 (タンデム接続) に、発信元の番号情報を、専用線の相手先にそのまま透過させることができます。

 

 

SIP専用線の発信元番号情報の透過例

拠点Cのビジネスフォン・PBXの情報

  • 拠点番号:11
  • 内線番号:300
  • SIP専用線の発信特番:7
  • 開番号方式とする(発信特番:7は押した時点で削除される)
  • 局線 (xx-xxxx-1111) に着信したときは、SIP専用線経由で 拠点D の 内線400 に着信する

 

拠点Dのビジネスフォン・PBXの情報

  • 拠点番号:12
  • 内線番号:400
  • SIP専用線の発信特番:9
  • 開番号方式とする (発信特番:9は押した時点で削除される)

 

 

拠点Cの局線 (xx-xxxx-1111) に、携帯 (090-xxxx-xxxx) から外線着信した場合

1. 携帯 (090-xxxx-xxxx) から局線 (xx-xxxx-1111) に電話をかける

 

2. 局線 (xx-xxxx-1111) への着信は、SIP専用線経由で 拠点D の 内線400 に転送着信する

 

3. 拠点D の 内線400 に着信、液晶には「090-xxxx-xxxx」と表示される

 

拠点Dに携帯 (090-xxxx-xxxx) から外線着信、手動でSIP専用線の相手先へ転送した場合

1. 携帯 (090-xxxx-xxxx) から拠点Dに外線着信する

 

2. 内線400 が外線着信に応答

 

3. 保留後「911300」とダイヤル

 

4. 拠点C の 内線300 に着信、液晶には「12400」と表示される

 

5. 拠点C の 内線300 が着信に応答、拠点D の 内線400 と通話状態になる

 

6. 拠点Dの 内線400 が受話器を下ろす (もしくは転送ボタン、フラッシュボタンなどを押す)

 

7. 携帯と 拠点C の 内線300 間の通話になり、液晶には「090-xxxx-xxxx」が表示される

 

 

【4】多数の拠点間をフルメッシュ接続すれば、専用線同士のタンデム接続が不要

従来の専用線サービスであれば、本社と各拠点間をスター状に接続する必要がありました。

 

 

[従来の専用線]本社と各拠点間の専用線のスター接続例 (本社、拠点A~D)

  • 本社 – 拠点A
  • 本社 – 拠点B
  • 本社 – 拠点C
  • 本社 – 拠点D

 

本社以外の拠点同士で専用線通話をするには、本社で専用線同士をタンデム接続する必要がありました。

 

 

[従来の専用線]本社以外の拠点同士での、専用線のタンデム接続例

拠点A – 本社 – 拠点B

 

拠点A – 本社 – 拠点C

 

拠点A – 本社 – 拠点D

 

拠点B – 本社 – 拠点C

 

拠点B – 本社 – 拠点D

 

拠点C – 本社 – 拠点D

 

 

[SIP専用線]フルメッシュ接続

多数の拠点間が、VPNで全てつながっている状態 (フルメッシュ) であれば、SIP専用線もフルメッシュ接続が可能です。

 

フルメッシュ接続すれば、専用線同士でタンデム接続する必要がないので、複雑な構成をせずにすみます。

 

 

【5】SIP専用線パッケージは、接続する拠点数ではなく同時通話数に応じて実装

SIP専用線パッケージは、論理的なチャネル構成をとっています。

 

そのため、接続する拠点数の分だけパッケージも必要、ということにはなりません。

 

同時通話数に応じてパッケージを実装する、という考え方なので従来よりも経済的になっています。

 

 

従来の実装例 (本社と拠点A~Dを、OD専用線でスター接続)

  • 本社 (8回線用 OD専用線パッケージ × 4) ※対拠点A・B・C・Dで2枚ずつ
  • 拠点A (4回線用 OD専用線パッケージ × 2)
  • 拠点B (4回線用 OD専用線パッケージ × 2)
  • 拠点C (4回線用 OD専用線パッケージ × 2)
  • 拠点D (4回線用 OD専用線パッケージ × 2)

 

拠点A~Dは、それぞれ8通話まで同時通話できればOK。

 

それに伴い、本社は8×4=32通話分の、OD専用線パッケージを実装しています。

 

しかし現状での利用状況は、本社での同時通話はせいぜい8本程度、タンデム接続を合わせても13~4本程度となってるとしましょう。

 

これをSIP専用線での接続にすると、どうなるのでしょうか?

 

 

SIP専用線での実装例 (本社、拠点A~DをSIP専用線でフルメッシュ接続)

  • 本社 (16チャネル分 SIP専用線パッケージ × 1)
  • 拠点A (8チャネル分 SIP専用線パッケージ × 1)
  • 拠点B (8チャネル分 SIP専用線パッケージ × 1)
  • 拠点C (8チャネル分 SIP専用線パッケージ × 1)
  • 拠点D (8チャネル分 SIP専用線パッケージ × 1)

 

SIP専用線にすると、拠点数ではなく、必要な同時通話数を基準に考えるので、パッケージの数を少なくできます。

 

 

【6】SIP専用線パッケージ1枚あたりのチャネル数

  • 4チャネル
  • 8チャネル
  • 16チャネル
  • 32チャネル
  • 64チャネル

 

 

【7】SIP専用線パッケージによく付けられる型番

  • SIP
  • SIPT
  • IPST

 

 

最後に

SIP専用線は、従来の専用線では苦手としていた発信者番号情報の通知や透過などが実現できる上、導入コスト、運用コスト面でも優れています。

 

そのことから、旧来の専用線からSIP専用線への移行が進んでいるというのが現状です。

 

SIP専用線パッケージは今後さらに増えることが予想されます。

 

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最後までご覧いただきましてありがとうございます。

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