VOIPパッケージは、ビジネスフォン・PBXに、IP電話やIP端末、IPベースの専用線を接続するときに使用する基板です。
【1】VOIPパッケージに収容するIP端末 (内線)
VOIPパッケージに内線として収容できるIP端末には、次のようなものがあります。
- LAN直収のIP電話 (ひかり電話、KDDI光ダイレクトなど)
- IP多機能電話機
- SIP電話機
- IP-BS (PHSアンテナ)
- 無線LANアクセスポイント経由でのIP内線 (携帯、スマートフォンなど)
- IP系の専用線 (SIP専用線など)
【2】VOIPパッケージに収容するIP電話 (外線)
ちなみにLAN直収のIP電話には、次のようなサービスがあります。
- ひかり電話オフィスタイプ
- ひかり電話オフィスA
- KDDI光ダイレクト
- KDDI IPフォン
- Arcstar IP Voice
- Fusion IP Phone
- OCNドットフォン
- USEN BROAD-GATE 02 光電話ビジネス
【3】VOIPパッケージに接続する専用線
- SIP専用線
- メーカー独自のプロトコルによる拠点間接続
【4】内線として使うか、外線として使うか、共用するか
VOIPパッケージもメーカーによっては、内線用と外線用で別の種類に分けられていることもあります。
ひかり電話やKDDI光ダイレクトのような、IP電話を専用に収容する、外線としてのVOIPパッケージ
ひかり電話や、KDDI光ダイレクトなどのIP電話サービスを専用に収容するためのVOIPパッケージです。
これらのVOIPパッケージは、他のIP電話サービスでは利用することができません。
IP多機能電話機やSIP内線などを専用に収容する、内線としてのVOIPパッケージ
内線系のIP端末を収容するためのVOIPパッケージとなります。
内線、外線、専用線など、関係なく収容するVOIPパッケージ
IP系の内線、外線、専用線の、すべてを収容することができるVOIPパッケージです。
【5】IP電話・IP端末のチャネル数に応じてパッケージやライセンスを追加
VOIPパッケージのチャネル数には、次のような考え方があります。
必要数に応じてVOIPパッケージを実装
VOIPパッケージ1枚あたりに収容できるIP電話・IP端末の数に応じて、VOIPパッケージを必要枚数分だけ追加実装します。
例えば、24ch分のIP電話を収容するのであれば、8ch用のVOIPパッケージを3枚実装することで、合計24chになります。
VOIPパッケージにドーターボードを追加実装してチャネル数を拡張
VOIPパッケージに必要ch数分に応じて、ドーターボードを追加実装します。
例えば、32ch分のIP電話を収容するのであれば、8ch用のVOIPパッケージに、8ch用のドーターボードを3枚追加実装することで、合計32chになります。
VOIPパッケージは1枚だけ実装し、ライセンスを追加投入してポート数を拡張
VOIPパッケージを実装するのは1枚だけとなっており、必要なch数、機能に応じて追加でライセンスを投入して拡張します。
例えば、VOIPパッケージに8ch分が初期実装されていたとして、40chのIP電話を利用したい場合、32ch分の拡張ライセンスを投入することで、合計40chでの使用が可能になります。
【6】VOIPパッケージ1枚あたりのチャネル数
- 4チャネル
- 8チャネル
- 16チャネル
- 32チャネル
- 64チャネル
- 128チャネル
- 256チャネル
【7】VOIP用のパッケージによく付けられる型番
- VOIPU
- VOIP
- VPU
- HOF
- HOFU
- IPST
最後に
VOIPパッケージはIP系の内線、局線、専用線などを接続できる、汎用性が高いパッケージになっています。
今後はさらにIP化が進みますので、VOIPパッケージはビジネスフォン・PBXに欠かせないパッケージの1つになるといえるでしょう。
最後までご覧いただきましてありがとうございます。