構内放送パッケージは、ビジネスフォン・PBXに放送設備を接続するときに必要となる基板です。
【1】構内放送パッケージと放送設備間は、音声と起動を接続
構内放送パッケージには、次の2種類の回路が実装されています。
音声用の回路
音声用の回路は、実際に放送した時に音声信号を出力します。
音声用の回路から、放送設備のアンプへは2芯の電話線で接続します。
アンプの形状によっては、2芯の電話線の先にピンジャックを接続したあとで、アンプの入力端子に接続します。
起動用の回路
起動用の回路は、構内放送 (ページング) をするときに、無電圧接点をON (ショート状態) にして、放送設備のアンプを起動させるときに使用します。
起動用の回路から放送設備のアンプへは、2芯の電話線で接続します。
起動線を実装していない放送設備もある
古い放送設備等に接続する場合などでは、構内放送 (ページング) を開始するときに、放送用アンプを起動するための起動線 (接点) がないタイプのものがあります。
このタイプの放送設備は、常時起動状態になっているので、実際に放送していなくても、放送設備のスピーカーから常に「ブーン」というハム音が出続けることがあります。
このハム音を抑制するために、次のような対策をとることがあります。
構内放送 (ページング) を行う時のみ、音声を放送設備に接続するように、別途外部リレー回路を利用します。そうすることで、構内放送 (ページング) を使用していないときには、放送設備に音声線を接続しないので、ハム音が発生しなくなります。
音声用の線にノイズフィルターコイルを接続し、ハム音を除去・軽減します。
【2】放送設備とビジネスフォン・PBX間の接続は機種によって異なるケースもある
主に以下の接続パターンが見受けられます。
【3】構内放送(ページング)するときの、パッケージ側と放送設備側の動作
内線から、構内放送 (ページング) を行うときの動作例
【4】構内放送パッケージ1枚あたりに接続できる回路数
- 1回路
- 2回路
- 4回路
- 8回路
【5】構内放送パッケージによく付けられる型番
- MISC
- PGT
最後に
構内放送パッケージは、次のような場所では欠かせないパッケージのひとつです。
- 工場
- 倉庫
- 病院
- ホテル
- 学校
1つの放送設備だけでなく、複数の設備を系統分けして接続することも可能です。
構内放送パッケージで放送設備と接続してしまえば、内線が使える場所であれば、どこからでも放送ができて、とても便利です。
最後までご覧いただきましてありがとうございます。