デジタルナースコールパッケージは、ビジネスフォン・PBXに、デジタルナースコールシステムを接続するために必要となる基板です。
【1】ナースコール呼出をPHSで受けられる
ナースコールシステムを、ビジネスフォン・PBXに接続する最大のメリットは、PHSでナースコールを受けられるようになることです。
ビジネスフォン・PBXと連動しない場合の動作
- 各所に設置されている、ナースコール呼出ボタンが押される
- ナースステーションに設置されているナースコール親機が鳴動し、呼び出し元の部屋名称が表示される
- ナースコール親機で呼び出しに応答し、呼び出し元の部屋と通話状態になる
ビジネスフォン・PBXと連動していない状態のナースコールシステムでは、ナースコール呼び出しされるごとに、ナースステーションに設置されているナースコール親機まで駆けつける必要があります。
ではビジネスフォン・PBXとナースコールシステムを連動させるとどうなるのでしょうか?
ビジネスフォン・PBXと連動する場合の動作
- 各所に設置されている、ナースコール呼出ボタンが押される
- ナースステーションに設置されているナースコール親機が鳴動し、呼び出し元の部屋名称が表示される
- 同時にビジネスフォン・PBX配下のPHSが鳴動し、呼び出し元の部屋名称が表示される
- PHSで呼び出しに応答し、呼び出し元の部屋と通話状態になる
PHS子機を常時携帯していれば、ナースステーションに立ち寄ることなく、直接呼び出し元に駆けつけることができるようになるわけですね。
【2】現在の主流はデジタルナースコールシステム
ナースコールシステムには次の2種類があります。
- アナログナースコールシステム
- デジタルナースコールシステム
デジタルインタフェースのデジタルナースコールシステムが登場するまでは、アナログインタフェースのアナログナースコールシステムが主に使われていました。
現在でもアナログナースコールシステムは使われていますが、デジタルナースコールシステムに置き換わっていっているのが現状です。
アナログナースコールはデジタルに変換して接続できる
アナログナースコールシステムでも、デジタル-アナログ変換機を使って、デジタル信号に変換することで、デジタルナースコールパッケージに接続することが可能です。
なぜわざわざ変換するのかというと、アナログナースコールパッケージがほとんど製造されていないからです。
【3】デジタルナースコールシステムとパッケージ間は4芯のケーブルで接続される
デジタルナースコール制御機 (もしくはデジタル-アナログ変換機) とビジネスフォン・PBXのデジタルナースコールパッケージ間は、4芯のケーブルで接続されます。
- RA・RB の 2芯
- TA・TB の 2芯
接続されたナースコールシステムとビジネスフォン・PBX間は、デジタル信号で送受信を行います。
アナログナースコールをデジタルに変換した場合の接続
アナログナースコールをデジタル-アナログ変換機に接続する場合は、次のような接続になります。
- CA・CB の 2芯
- RA・RB の 2芯
- TA・TB の 2芯
- RA・RB の 2芯
- TA・TB の 2芯
【4】デジタルナースコールパッケージは、INS64回線パッケージと兼用している場合もある
デジタルナースコールパッケージは、ISDN内線と同じインタフェースを利用していることもあり、機種によってはINS64回線パッケージがデジタルナースコールを兼用していることもあります。
ですので、デジタルナースコールシステムは、ビジネスフォン・PBXから見ると、ISDN内線の一つと考えることができます。
【5】デジタルナースコールパッケージ1枚あたりに接続できる回線数
- 2回線
- 4回線
- 8回線
【6】デジタルナースコールパッケージによく付けられる型番
- BRIS
- BRIU
- NCI
最後に
ナースコールシステムを導入している病院や介護施設において、ビジネスフォン・PBXとのナースコール連動は、無くてはならないものの一つとなっています。
デジタルナースコールパッケージは、病院において欠かせないパッケージのひとつであるといえるでしょう。
最後までご覧いただきましてありがとうございます。