TTC2M専用線パッケージは、TTC2M専用線をビジネスフォン・PBXに接続するために使用する基板です。
【1】TTC2M専用線は、1回線収容で同時30通話
TTC2M専用線は1回線で30通話まで同時通話が可能な専用線です。
音声通話1チャネルあたりの通信速度は64Kbpsとなっており、制御チャネルと合わせて2.048Mbpsの通信速度で動作します。
【2】IPネットワークを利用したVOIPゲートウェイに接続するケースが多い
TTC2M専用線は、TTC2Mインタフェースを備えたVOIPゲートウェイに接続されるケースが多いです。
VPNルータを使って、IPネットワーク上に構築されたVPNを利用して拠点間で音声通信を行います。
昔は1.5M系のデジタル専用線サービスを使って、TTC2M専用線パッケージに接続することが多かったのですが、VOIPゲートウェイを利用したほうが運用上のメリットが多いことから、現在はVOIPゲートウェイの接続が主流となっています。
- デジタル専用線サービスよりも、IPネットワークとVOIPゲートウェイの組み合わせのほうが安価
- 1.5M系デジタル専用線サービスに接続すると、30chから23chにチャネル数が減ってしまう
T1インタフェースから変換アダプタを経由して接続することもある
日本国内のビジネスフォン・PBXは、アメリカの1.5M系デジタル専用線の規格であるT1インタフェースに対応していないケースが多いことから、T1からTTC2Mに一度変換してからビジネスフォン・PBXに接続することもあります。
その場合、T1インタフェースで利用できる通話チャネル数は23chとなっているので、TTC2Mに変換した後も23chが上限となってしまいます。
【3】TTC2Mでは発信者番号の通知はできない
TTC2Mはアナログ専用線であるOD専用線を、デジタル信号として多重化したものなので、専用線としての性質もOD専用線に準拠したものとなります。
OD専用線では発信者番号の通知はできないので、TTC2M専用線でも同じく通知することはできません。
【4】TTC2M専用線パッケージ1枚あたりに接続できる回線数
- 1回線
【5】TTC2M専用線パッケージによく付けられる型番
- DT
- DTI
- PRPT
- MDPT
最後に
TTC2M専用線パッケージは、中継の要となる拠点のビジネスフォン・PBXにおいて使われる機会が多かったのですが、IPネットワークの普及した今となっては除々に姿を消していっているといったところでしょうか。
ちなみにレガシー系のパッケージとしては、1枚あたりに収容できるチャネル数が最も多い類に入ることも特徴の1つといえるでしょう。
最後までご覧いただきましてありがとうございます。