電話機を移設、あるいは増設した時に電話端子の差込口に電話機を接続しても使えない、ということが時々あるようです。
電話端子の種類
電話を接続する端子には次のようなものがあります。
- 集合端子
- ローゼット
- 埋め込みモジュラ
1. 電話ケーブルの集合端子
複数の電話機を接続できる電話の集合端子です。
5台~10台接続できるようになっています。
電話機が多くついている島に取り付けられることが多い端子です。
電話の集合端子はHUBではありません
電話の集合端子はその形状からパソコンを接続する「HUB」と間違われることがありますが、まったくの別物になります。
- HUBは空いているポートに自由に差し込んで使うことができます。(特殊な設定をしている場合は除く)
- 集合端子は差し込み口ごとに接続する回線が決まっています。
2. ローゼット
1台の電話機を接続できるタイプの電話端子です。
会議室や役員席など1台しか電話機がつかない場所で使われることが多いです。
3. 埋め込みモジュラ
壁面に接続するタイプの電話端子です。
店舗や会議室あるいは一般家庭などでよく見かけることができます。
電話機はどこにさしてもいいわけではありません
電話はLANとはことなり、どこにさしても同じように使えるようにはなりません。
LANケーブルであれば、HUBの空いているポートに指すことで通信ができますが、電話の場合はそうはいきません。
電話機ごとに接続する端子が決まっている
多くの電話機は2芯(あるいは4芯~8芯)の銅線に接続して使用します。
この2芯の銅線はいくつかの中継点で接続を重ねて大元のビジネスフォン、PBXあるいは局(NTTなど)につながっています。
ビジネスフォンの電話機の接続例
- 内線回路1に内線10が割り付けられている
- 10回線用電話ケーブルの1回線目(2芯)を内線回路1(内線10)に接続
- 10回線用電話ケーブルは事務所の机の島まで配線されている
- 島内の電話ケーブルの先に10回線用集合端子を接続
- 10回線用集合端子の1番ポートに内線10の電話機を接続
このようにビジネスフォンの内線回路から電話機までの間はずっと同じ線がつながっているわけです。
広い建物などではいくつかの中継を経てビジネスフォンと内線電話機が接続されます。
電話機を新たに増設、あるいは移設などで別の電話口に挿し込んで使用する時にはこれらの接続を正確に合わせる必要があります。
最後に
電話機の接続状況がよくわからないうちに電話機を外してしまうとさらにわからなくなってしまうので注意が必要です。
おおがかりな変更が伴うような場合は、ビジネスフォン工事会社に依頼することをおすすめします。
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