ビジネスフォンの保守契約を結ばれている企業様も数多くあると思いますが、保守契約にも様々な形態があります。
月々の定期点検、機器代の保証、作業員派遣費用、災害時の対応など、様々な項目がありますが、一般的な保守契約を以下に記載します。
【定期点検】一定期間ごとに作業員が訪問し、ビジネスフォンをメンテナンス
月1回、月2回、2ヶ月に1回・・・という具合に一定期間毎に作業員が現地を訪問し、定期点検を実施します。
定期点検のついでに、ちょっとした変更や故障対応などを行うケースもあります。
定期点検の実施内容の例
主装置の外観チェック
ビジネスフォン・PBXなどの外観を見て異常が無いかどうか確認します。
- 表面に新たな傷がないかどうか
- 床に正常に固定されているかどうか
- 主装置周辺に動作を妨げるようなものがないかどうか
異常があれば手直しを実施します。
主装置のランプ状態の確認
ビジネスフォン・PBXに実装されているパッケージや障害表示盤などのランプ状況を確認します。
- パッケージのランプ状態が正常かどうか
- 障害表示盤にアラームが出ていないかどうか
ランプ状態に異常が認められるようであれば、原因を突き止めるために調査を実施します。
主装置のファンや室内の空調の動作状況の確認
主装置を冷却するためのファンや、室内の空調が正常に動作しているかどうかの確認を行います。
異常があれば修理の手配やお客様への報告を行います。
ケーブルの接続状況の確認
外線や内線のケーブル接続状況の確認を行い、変更点や異常がないかどうかを確認します。
異音・異臭などの確認
主装置内部に異音・異臭がないか確認します。
異音の種類
- ファンの回転不具合
- パッケージの動作音不具合
異臭の種類
- バッテリーの液漏れに伴う異臭
- 電源部の異常に伴う異臭
機器の清掃
主装置や周辺の機器の清掃を実施します。
- エアダスターや掃除機を使ってのホコリの除去
- フキンでの拭き取り
障害情報の確認
前回の点検日以降で、障害が発生していないかどうか、主装置の障害情報のログを確認します。
障害情報がログとして残っているのであれば、その原因を調査します。
動作状況の確認
ビジネスフォン・PBXによっては、外線や内線の状態を、主装置に接続されたパソコンから確認することができます。
課金情報の打ち出し
内線電話機ごとの通話料金を積算した課金情報を打ち出します。
打ち出した課金情報を元に、請求書の通話料金を按分するときなどに必要となるからです。
システム時刻の調整
ビジネスフォン・PBXの内部のシステム時刻の調整を実施します。
留守番のモード切替などを、年間スケジュールで自動切替しているときなどに、システム時刻が狂っていると、業務に支障をきたすからです。
電圧測定
ビジネスフォン・PBXの各所の電圧を測定します。
- バッテリー
- AC電源
- -24V、-48Vなどの電源端子
端末の動作確認
接続されている端末の動作確認を実施します。
- 内線の発信・着信・保留・転送
- 外線の発信・着信・保留・転送
- 保留音源の確認
- 留守番電話機の動作確認
データのバックアップ
ビジネスフォン・PBXの設定データのバックアップを実施します。
定期的にバックアップを行うことで、万が一システムダウンなどでデータが消去されてしまったときに、すぐにバックアップから復元ができるからです。
【スポット対応】定期点検はないが、何かあればスポットで対応
定期点検とは異なり、基本的に何もなければ作業員は現地を訪問しません。
障害やちょっとした変更作業が発生したときに、スポットで対応する形です。
月々の保守料金は、定期点検がある場合に比べると、低く設定されていますが、作業の内容によっては別途料金が発生します。
【機器代サポート】機器の故障は保守契約内で保証
通常の使用範囲内での故障であれば、月々の保守料金内で対応する形です。
保守料金によって対応する故障範囲も変わってきます。
PHSなど、故障頻度の高い機器をメインに使っている企業様であれば、この保守契約形態のほうが費用的にお得な場合があります。
【災害時サポート】落雷、地震、火災などの災害時に保守契約内で保証
落雷、地震、火災などの災害時でも保守契約内で保証、あるいは優遇してくれる保守契約です。
月々の保守料金はその分高額になりますが、何かあったときには優先的に対応してもらえます。
保守契約形態は会社によって様々です
保守契約の形態はビジネスフォン設置業者、あるいはビジネスフォンを設置した企業様の業務内容によって多岐多様です。
保守契約の基準を明確に設けている設置業者もあれば、その場その場に応じて保守契約を設定する設置業者もあるようです。
保守契約の内容を複数の設置業者間で比較するのは少し難しいかもしれませんが、情報は収集しておくに越したことはありません。
一番大切なのは保守契約内容に納得感があるかどうか、ではないでしょうか。
最後までご覧いただきましてありがとうございます。