そういえば、最近ピンク電話を見かけない。
昭和生まれの方ならば誰でも見たことがある、ピンク電話。
その色が特徴的です。
公衆電話と同じように思っていた方も多いのではないでしょうか。
しかしPHSや携帯電話の普及とともに、今ではすっかり見かけなくなりました。
実は、Pてれほんにモデルチェンジして生き残っています。
そしてこの電話は、公衆電話とも加入電話とも仕組みが異なります。
どのように違うのか、まずはピンク電話の仕組みから見ていきましょう。
1. ピンク電話の仕組み
ピンク電話は、その電話を設置している施設が管理する電話です。
ここが緑や灰色の公衆電話と大きく異なるところです。
公衆電話はNTTの管理となっています。
NTTが管理している電話ではありませんから、設置者は定期的に電話からお金を取り出し、請求書が届いたタイミングでNTTに支払う必要があります。
また通話料金は公衆電話に準じますが、一部公衆電話と異なる料金体系のものもあります。
2. Pてれほんについて
2-1. 現在発売中の機種
現在NTTから発売されている機種は、「PてれほんCⅡ」だけとなっています。
ピンク電話とは思えない、白くて小さい電話です。
一見すると普通の電話機のように見えますが、硬貨投入口があるところが特徴的です。
2-2. 公衆電話としての機能
2-2-1. 硬貨を入れて電話できます
PてれほんCⅡからは公衆電話のように、硬貨を入れて電話することができます。
一度に10円硬貨5枚、100円硬貨4枚が入ります。
テレホンカードは使えません。
但し発信できない、または発信に制限がある番号があります。
- 国際電話、電報、070、0077、0088等で始まる番号にはかけられません。
- #で始まる番号、携帯電話、番号案内には、お店の方に「規制解除番号登録」をして頂く必要があります。
2-2-2. 金庫が満杯になる前に教えてくれます
PてれほんCⅡには、硬貨を約150枚収納することができます。
あらかじめ収納率を設定しておくと、その値を超えて硬貨が収納された場合にディスプレイに表示します。
金庫が硬貨で満杯になる前に知らせてくれるので、便利です。
2-3. 公衆電話以外の機能
PてれほんCⅡは公衆電話以外にも、以下のような機能があります。
2-3-1. 着信もナンバーディスプレイも可能
PてれほんCⅡは公衆電話と異なり、その施設の設置者が管理している電話です。
従って一般の加入電話のように、PてれほんCⅡで電話を受けることもできます。
しかもナンバーディスプレイに対応することも可能です。
2-3-2. 外付け電話機やファックスも接続可能
PてれほんCⅡは、外付け電話機用差込口にFAXまたは一般電話機等を接続することができます。
外付け電話機を接続した場合は、PてれほんCⅡとの内線通話、そしてPてれほんCⅡ宛てにかかってきた電話を外付け電話機で受けることもできます。
また電話番号ごとにPてれほんCⅡと外付け電話機のどちらで着信音を鳴らすか設定することもできます。
FAXを接続した場合は、FAXの送信を行えるように設定することができます。
またFAX利用料を設定し、PてれほんCⅡで収納することもできます。
2-3-3. ワンタッチダイヤルも着信音を変えることも可能
PてれほんCⅡは、電話番号ごとに着信音を変えることができます。
また最大5件までワンタッチダイヤルを設定することができます。
3. Pてれほんが適する施設は?
ここまでピンク電話やPてれほんCⅡについて説明しましたが、公衆電話とも加入電話とも違った電話機となっています。
PてれほんCⅡは、どのような施設に適した電話機なのでしょうか。
その答えは、どのような人がこの電話を使うか?ということを考えると、おのずと答えが出てきます。
携帯電話はあまり持ちたくない人がよく来る、なるべくなら昔ながらの「硬貨を入れて電話できる機器」を設置したい、しかしNTTは公衆電話を新設どころか撤去を続けている・・・
このような状況の中で、設置に適した施設としてまず思い浮かぶのは病院や診療所でしょう。
高齢者が多く来る施設に適した電話機です。
さらには公共施設や、タクシー利用者が多い施設も設置に適しているのではないでしょうか。
4. まとめ~携帯電話を持たない人のためにPてれほんCⅡを~
PてれほんCⅡは一般の電話機のように見えますが、制度としてはピンク電話の中にある電話機です。
もちろん一部の電話番号には発信できないものの、公衆電話機として使えます。
但し管理はNTTではなく、その施設の管理者が行っています。
設置に適した施設は、ある程度の不特定の人が来る施設で、かつ病院や診療所など、訪問者のうち高齢者の割合が多いところが適しているでしょう。
または来客が多いものの駅から離れた施設も設置に適しているかもしれません。
現在は携帯電話が普及していますが、その一方で携帯電話を持っていない人が電話を使える施設はどんどん少なくなっています。
そのような人が多い施設の場合は、PてれほんCⅡの導入も検討されてはいかがでしょうか。
最後までご覧いただきまして、ありがとうございます。