ビジネスフォン・PBXに収容している電話回線に、内線通話サービスを別途契約することで、専用線のように他拠点と内線通話ができるようになります。
【1】他拠点間の内線を直接呼び出せる
各拠点に設置しているビジネスフォン・PBXに収容している電話回線に、内線通話サービスを契約することで、拠点間の内線番号をダイヤルして、直接呼び出すことができるようになります。
【2】内線通話サービスが利用できる電話回線の種類
内線通話サービスを利用できる電話回線は、次の種類があります。
- アナログ回線
- INS64回線
- INS1500回線
1回線あたり、数百円程度の月額料金がかかりますが、通話料金に関しては拠点間での通話、及び拠点間以外への通話にかかる料金が通常よりも安くなります。
既存の電話回線を利用できるので、次のようなメリットがあります。
- 別途機器を必要としないので、余分なコストがかからない
- ビジネスフォン・PBXの設定についても、大幅な変更を必要としない
【3】オンネット通話とオフネット通話の2種類がある
内線通話サービスには、次の2種類の通話があります。
- 同じ内線通話サービスのグループ内で通話を行う、オンネット通話
- 内線通話サービスの契約者から、グループ外への通話を行う、オフネット通話
拠点間同士での通話はオンネット通話、それ以外の通話はオフネット通話となります。
例えば、次のような内線通話サービスの環境があったとしましょう。
拠点 | 拠点番号 | ビジネスフォン・PBX 配下の内線番号 |
外線発信特番 | オンネット 発信特番 |
A | 8000 | 100~199 | 0 | 8 |
B | 8001 | 200~299 | 0 | 8 |
C | 8002 | 300~399 | 0 | 8 |
オンネット通話のかけかた
オンネット通話を使えば、拠点間での内線通話が可能となります。
拠点Aの内線100から、オンネット発信特番8をダイヤルして、オンネット発信を行います。
オンネット発信特番8は、閉番号での発信となるので、特番の8も相手の番号として含めます。
8001200とダイヤルすることで、特番8も番号として含めて、拠点番号8001 (拠点B) の内線200を呼び出す、ということになります。
8001のダイヤル内容を受けて、拠点番号8001 (拠点B) の電話回線に着信します。
拠点番号8001 (拠点B) のビジネスフォンの内線200に着信します。
拠点番号8001 (拠点B) の内線200 がオンネット着信に応答すると、拠点番号8000 (拠点A) の内線100 と、オンネット通話になります。
オフネット通話のかけかた
オフネット通話を使えば、普通の電話番号の相手に、電話をかけることができます。
拠点番号8002 (拠点C) の 内線300 から、0発信で090xxxxxxxxへ電話をかけます。
外線発信特番0は、開番号での発信になるので、特番0は相手先の番号には含まれません。
内線通話サービスを契約した電話回線は、回線を捕捉してから、さらに0をダイヤルするとオフネット発信へと切り替わります。
ビジネスフォン側で、オフネット発信の特番0を自動的に付加する設定をすることで、通常の0発信と同じ感覚で、外線発信することができます。
自動付加の設定がなければ、0+0+090xxxxxxxx とダイヤルしなければならないので、操作が少し面倒なことになります。
オフネット発信の特番0を受信した内線通話サービスは、オフネット発信と認識するので、相手先がグループ外の電話網に切り替わります。
内線通話サービスのグループ外の電話網を通じて、090xxxxxxxx を呼び出します。
090xxxxxxxx の電話が着信に応答すると、拠点番号8002 (拠点C) の 内線300とのオフネット通話になります。
【4】各社が提供している、内線通話サービスの種類
各社が提供している、内線通話サービスには次のようなものがあります。
- NTTコミュニケーションズ「メンバーズネット」
- ソフトバンク「ボイスネット/ボイスネットお得ライン」
- KDDI「ビジネスコールダイレクト」
- NTT東日本/西日本「グループダイヤリング」
最後に
- 複数の拠点同士で内線通話を使いたい
- あるいは拠点間同士の通話料金を削減したい
- あまりイニシャルコストをかけたくない
内線通話サービスは、このような条件にうってつけのサービスといえるでしょう。
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