ビジネスフォン・PBXには、次のような機器や電話回線を接続します。
- 内線電話機
- 外線
- 専用線
- ドアホン・放送設備など
ビジネスフォン・PBXのランニングコストにおいて、一番料金がかかってくるのが外線の部分になります。
その外線ですが、会社にあった適切な構成になっていないと、無駄な出費を重ねてしまうことになってしまいます。
というわけで、ビジネスフォン・PBXにで使用している外線が、ほんとうに適切な構成になっているかどうかを見極めるポイントをまとめました。
【1】外線の本数が多すぎる場合
ビジネスフォンに収容している外線が6本、内線電話機が10台ついているとします。
実際の外線の利用状況は下記の通りです。
- 通常時の利用は、外線1本~2本
- 忙しい時の利用は、外線2本~4本
- 昼間は事務所内には、2~4人在席している
- 夕方以降は事務所に、6~8人在席している
これらの状況を見た感じでは、ビジネスフォンに収容している外線が、フル稼働することはなさそうです。
実際に使用する本数に比べて、あきらかに多い本数の外線が、収容されていることがわかりますね。
収容する外線の本数の決め方
収容する外線の本数ですが、次の項目を参考に、適正な本数を割り出します。
- 忙しい時の使用状況 (2本~4本) に必要となる外線の本数
- 平均的な使用状況 (1本~2本) よりもやや多めの本数
- 内線電話機の台数の2割~3割 (2本~3本) に、本数を合わせる
上記項目を参考にした結果、ビジネスフォンに収容するのに、適切な外線の本数は、2本~4本程度が妥当なところでしょう。
【2】外線の本数を適切な数に減設
ビジネスフォンに収容する外線の本数を、6本→4本に減らした結果、外線2本分の月額基本料金を削減することができました。
普段、何気なく使っている外線ですが、月々の電話料金の明細等を確認して、外線の利用状況を確認してみることをおすすめします。
【3】外線の本数が少なすぎる場合
ビジネスフォンに収容している外線が2本、内線電話機が8台ついているとします。
そして実際の外線の利用状況が以下の通りとなっているとします。
- 通常時の利用は、外線1本~2本程度
- 忙しい時の利用は、外線2本とも使用
- 昼間は事務所に、4~6人程度在席している
- 夕方以降は事務所に、3~4人程度在席している
- ときどき「つながりにくい」という苦情がよせられる
- 1回あたりの通話時間が長い
- 他の人の通話が終わらないと、外線が使えない状況がある
外線の利用率が高いということは、外線1本あたりのパフォーマンスが高く、利用効率が良いということなのですが、時折苦情が寄せられていることから、サービス性に関しては、逆に悪い結果になっています。
「つながりにくい」ことが原因で、せっかくの機会を逃してしまったり、使いたいときに電話外線が使えないことから、結果的に、仕事の能率が落ちてしまうことも考えられます。
【4】外線の本数を適切な数に増設
同じように下記の項目に当てはめて、適切な本数を割り出します。
- 忙しい時の使用状況 (2本) に必要となる外線の本数
- 平均的な使用状況 (1本~2本) よりもやや多めの本数
- 内線電話機の台数の2割~3割 (2本~3本) に、本数を合わせる
上記項目で割り出した結果、ビジネスフォンに収容する外線の本数を、2本→3本に増設します。
外線を増設した結果、月々の電話料金が1本分高くなりますが、そのかわりに、サービス性の向上、苦情の減少、仕事の能率アップにつながり、トータルで見るとプラスになりました。
外線は、多すぎず、少なすぎず、最適な本数での運用が大切です。
最後に
ビジネスフォン・PBXに収容する外線の本数は、会社や業種によって変化します。
ビジネスフォン・PBX導入当初は、どこの会社でも外線を多めに収容することが多いのですが、実際には収容している本数の半分も使われることがない、ということも少なくありません。
外線の1回線あたりの月額基本料金は、微々たるものかもしれませんが、本数が多くなってくると、年間のランニングコストも馬鹿になりません。
- 組織変更などにともなうレイアウト変更
- 事務所の移転
- ビジネスフォン・PBXのリプレース
上記のようなタイミングで、外線の見直しをしてみてはいかがでしょうか。
最後までご覧頂きましてありがとうございます。