ビジネスフォン・PBXにモバイルジャックを導入して、内線電話機から携帯電話への通話料金を削減しましょう。
【1】モバイルジャックとは?
モバイルジャックとは、携帯電話をアナログ回線、もしくはINS64回線のT点相当に変換するための装置です。
どんな携帯電話でも接続できるというわけではなく、モバイルジャックに適合できる機種、できない機種があります。
基本的には、携帯電話とモバイルジャックは、セットとして考えたほうがよいでしょう。
発売当初は、携帯電話同士の通話料金のほうが、固定電話-携帯電話間の通話料金よりも安いという部分が売りでしたが、現在では、携帯同士の無料通話を活かすという部分に、着目されることのほうが多いです。
【2】モバイルジャックをビジネスフォン・PBXに接続
モバイルジャックは、基本的にビジネスフォン・PBXに接続して使用することを前提として作られています。
では、ビジネスフォンへ接続した場合の構成について説明しましょう。
モバイルジャックから、アナログ回線として接続
アナログ回線として収容するので、ビジネスフォン・PBXには、アナログ回線パッケージが必要となります。
ビジネスフォン・PBXに、すでにアナログ回線パッケージを実装していて、なおかつ空き回路があれば、簡単な取り付け工事とデータ設定をするだけで導入可能です。
モバイルジャックから、INS64回線のT点相当として接続
INS64回線のT点相当として収容するので、ビジネスフォン・PBXには、INS64回線パッケージが必要となります。T点での接続になるので、DSUは必要ありません。
ビジネスフォン・PBXに、すでにINS64回線パッケージを実装していて、なおかつ空き回路があれば、簡単な取付工事とデータ設定をするだけで導入が可能です。
【3】モバイルジャックから接続した回線を使って発信
ただ普通に収容して使用することもできますが、その場合には内線電話機から携帯電話に発信する時に、モバイルジャックから接続した回線を、別途選択する操作が必要になります。
モバイルジャックからの回線を選択する操作の例
携帯電話の頭の番号(090、080、070)をダイヤルした時点でモバイルジャックからの回線を自動的に選択するように設定
操作を忘れたり、面倒なので、いつもどおりの 0発信 をしてしまっては、せっかく導入したモバイルジャックの意味がありません。
モバイルジャックを確実に活用していくために、内線電話機から携帯電話番号をダイヤルした時点で、モバイルジャックからの回線を、自動的に使用する設定をしておくことをおすすめします。
モバイルジャック自動選択の設定例
自動選択の設定をしておけば、毎回、選択操作をする面倒な手間も省けて、忘れることもありません。
モバイルジャックと、自動的に回線を使用するデータ設定は、1つのセットとして考えたほうがよいでしょう。
【4】モバイルジャックで拠点間を無料通話
複数の拠点に事業所がある場合は、専用線の代わりに、モバイルジャックを導入するという方法もあります。
専用線は通話量に関係なく、月額の料金は固定ですが、導入費用は決して安いものではありません。
- 拠点間のネットワーク構築
- ビジネスフォン・PBXに実装する専用線パッケージの費用
- IP-VPN、インターネットVPNの月額利用料金
その点モバイルジャックであれば、1台あたりの月額基本料金は数千円程度ですみますし、無料通話プランを利用すれば、通話料金も無料です。
会社で使っている携帯電話を、すべて無料通話対応のものに変更すれば、このような使い方はあまり必要ないかもしれませんが、モバイルジャックとして部分的に導入するのも1つの手です。
最後に
携帯電話の無料通話プランが増えてきたことから、モバイルジャックの導入を検討される機会も増えてきているようです。
ビジネスフォン・PBXから業務で携帯電話にかけることが多いのであれば、モバイルジャックを導入し、無料通話を活かして、通話料金の削減を検討されてみてはいかがでしょうか。
最後までご覧いただきましてありがとうございます。