各拠点間のビジネスフォン・PBXを、VOIPゲートウェイで専用線接続することにより、拠点間通話が無料になります。
拠点間でも内線のような感覚で利用可能
VOIPゲートウェイで各拠点間のビジネスフォン・PBXを専用線接続することにより、内線のような感覚で拠点間の通話が可能になります。
VOIPゲートウェイで拠点間のビジネスフォン・PBXを結ぶ場合には、各拠点間に番号を割り当てます。
VOIPゲートウェイは、この拠点番号でどこの拠点に接続するかを判別するのです。
他の拠点に電話をかける場合の操作
発信特番、拠点番号、内線番号が次のような条件だとします。
拠点番号 | 内線番号 | 発信特番 |
01 | 1000~1999 | 8 |
02 | 20~29 | 8 |
- 内線1000 の受話器を上げる
- 発信特番の 8 をダイヤル
- 相手の拠点番号の 02 をダイヤル
- 相手の内線番号の 20 をダイヤル
- 拠点番号02 の 内線20 を呼び出す
このような感じで、VOIPゲートウェイを経由して、各拠点間のビジネスフォン・PBXの通話をするわけですね。
内線番号に拠点番号を組み込むことで、より内線に近い感覚で利用可能
各拠点ごとの拠点番号を、別途設けるのではなく、全拠点間の内線番号に整合性を持たせて、内線番号をダイヤルするだけで、拠点間通話をできるようにすることもできます。
全拠点の内線番号の番号計画の例
- 利用する内線番号は 1000~1999
- 拠点番号2 への発信特番は 2 (閉番号)
- 2000 とダイヤルすると 拠点番号2 の 内線2000 を呼び出す
- 拠点番号3 への発信特番は 3 (閉番号)
- 3000 とダイヤルすると 拠点番号3 の 内線3000 を呼び出す
- 利用する内線番号は 2000~2999
- 拠点番号1 への発信特番は 1 (閉番号)
- 1000 とダイヤルすると 拠点番号1 の 内線1000 を呼び出す
- 拠点番号3 への発信特番は 3 (閉番号)
- 3000 とダイヤルすると 拠点番号3 の 内線番号3000 を呼び出す
- 利用する内線番号は 3000~3999
- 拠点番号1 への発信特番は 1 (閉番号)
- 1000 とダイヤルすると 拠点番号1 の 内線1000 を呼び出す
- 拠点番号2 への発信特番は 2 (閉番号)
- 2000 とダイヤルすると 拠点番号2 の 内線番号2000 を呼び出す
全拠点間の内線番号等の番号計画に整合性を持たせると、より内線に近い感覚での運用が可能になります。
【発信特番 (=拠点番号) + 残りの桁 = 内線番号】となるように設計すれば、内線番号をダイヤルするだけで、拠点間の呼び出しが可能になります。
しかし、拠点が増えたり、変更が生じた場合でも対応できるように、拡張性を十分に考慮して設計する必要があります。
VOIPゲートウェイとビジネスフォン・PBXの接続インタフェース
VOIPゲートウェイと、ビジネスフォン・PBX間の接続インタフェースには、次のようなものがあります。
- OD専用線 (ビジネスフォン・PBX側 の OD専用線パッケージ に接続)
- PRI専用線 (ビジネスフォン・PBX側 の 1.5M系デジタル専用線パッケージ に接続)
- T1専用線 (ビジネスフォン・PBX側 の 1.5M系デジタル専用線パッケージ に接続)
- BRI接続 (ビジネスフォン・PBX側 の INS64回線パッケージ に接続)
- COT接続 (ビジネスフォン・PBX側 の アナログ回線パッケージ に接続)
- TTC-2M専用線 (ビジネスフォン・PBX側 の TTC2M専用線パッケージ に接続)
- No.7共通線 (ビジネスフォン・PBX側 の 共通線パッケージ に接続)
VOIPゲートウェイはIP-VPNやインターネットVPNを利用
VOIPゲートウェイはIPネットワークを経由して、拠点間を接続します。
IPネットワークを経由するための接続には、次のようなサービスが利用されます。
- IP-VPN
- インターネットVPN
接続の安定性を重視するならIP-VPN、接続のランニングコストを重視するならインターネットVPN、といったところでしょうか。
最後に
VOIPゲートウェイは、IPネットワークを経由して、拠点間のビジネスフォン・PBXを接続するときに利用されることが多い機器の1つです。
最近では、VOIPゲートウェイ無しでも、ビジネスフォン・PBXを直接IPネットワーク上に接続する機会が増えてきています。
VOIPゲートウェイは、古いビジネスフォン・PBXでも、従来からある専用線パッケージを利用して接続することができるので、まだまだ利用され続けることでしょう。
最後までご覧頂きましてありがとうございます。