ビジネスフォンとPBX、一体何が違うのでしょうか?
ビジネスフォンとPBXの主な用途は次の通りです。
- 内線電話機を接続できる
- 収容した外線を内線電話機から効率よく利用できる
- 内線電話機同士で通話、保留、転送できる
ビジネスフォンとPBX、どちらも用途は同じ。
では一体何が違うのでしょうか?
1. 収容できる「回線の容量」が違う
ビジネスフォンとPBXでは、収容できる「回線の容量」が違います。
ビジネスフォンの場合
- 小規模~中規模の事業所がターゲット
- 数台~数百台程度の内線電話機が接続できる
- 収容できる専用線の種類に制限がある
PBXの場合
- 中規模~大規模の事業所がターゲット
- 数十台~数百台、あるいは数千台以上の内線電話機が接続できる
- 複数の拠点を1つのPBXで賄うことも可能
- 様々な種類の専用線を収容できる
2. 収容できる内線・外線・専用線の「回線の種類の多さ」が違う
ビジネスフォンとPBXでは、収容できる内線・外線・専用線の「回線の種類の多さ」が違います。
ビジネスフォンの場合
内線の種類
- 多機能電話機
- 一般電話機(長距離内線含む)
- PHS
- IP内線(IP多機能電話機、SIP内線)
外線の種類
- アナログ回線
- ISDN回線(INS64、INS1500)
- LAN直収容のIP電話
専用線の種類
- 市内専用線(LD)
- 市外専用線(OD)
- SIP専用線など
PBXの場合
内線の種類
- 多機能電話機
- 一般電話機(長距離内線含む)
- PHS
- IP内線
- ISDN内線
- 中継台
外線の種類
- アナログ回線
- ISDN回線(INS64、INS1500)
- LAN直収容のIP電話
専用線の種類
- 市内専用線(LD)
- 市外専用線(OD)
- 1.5M専用線(PRI)
- 2M専用線(TTC2M)
- T1専用線
- 共通線
- SIP専用線など
※メーカー、機種によって収容できる回線の種類は異なります。
3. 機能面での得意部分が異なる
ビジネスフォンとPBXでは、機能面での得意部分が異なります。
ビジネスフォンの場合
- 利用者に寄り添った細かい機能が充実している(外線の自動転送、短縮の登録、内線名称の登録など)
- 大規模向けあるいは高度な機能は実装されていない、あるいは簡略化されている(コールセンター、ホテルシステム連動、専用線のタンデム接続など)
PBXの場合
- コールセンター、ホテルシステム連動など、複雑なシステムの構築が可能
- ビジネスフォン程には機能のユーザビリティは高くない
4. システムの安定性が違う
ビジネスフォンとPBXでは、システムの安定性が違います。
ビジネスフォンの場合
- CPUの二重化に対応していないため、CPUが故障したら即システムダウンしてしまう
- PBXに比べると電源まわり、基板等の全体的な耐久性がPBXに比べると劣る
- バッテリーは増設しても3時間程度が限界
PBXの場合
- コールセンターなどの高トラフィックにも耐えられる高性能なCPUを実装している
- CPUの二重化に対応しているため、片側のCPUが故障してもシステムダウンしない
- CPU以外にもメモリ、ディスク、HW、電源系基板などの二重化にも対応している
- バッテリーを増設すれば1日程度まで停電時でも動作可能
コールセンターや病院、ホテル、その他重要な拠点では絶対に「システムダウン」しないことが前提になってきますので、ビジネスフォンではなくPBXであることが必須条件となる場合もあります。
5. 価格が違う
ビジネスフォンとPBXでは価格が大きく変わってきます。
ビジネスフォンの場合
- 数十万~数百万円程度
PBXの場合
- 数百万~数千万円程度
最後に
ビジネスフォンとPBXの違いについて簡単に説明してきましたが・・・実際に現物を見たところで見分けはつかないと思います。
ビジネスフォン、PBXともに年々高機能化してきているので、明確な境界線はあるような、ないような、といったところでしょうか。
用途はビジネスフォンもPBXも基本的にほぼ同じですので、あまり気にする必要もないかもしれませんね。
ちなみにPBXは【Private Branch eXchange】の略で「構内交換機」または「電話交換機」の事を指します。
↓↓ 電話とネットのコストを削減! 今すぐチェック!! ↓↓
最後までご覧いただきましてありがとうございます。