ビジネスフォンやPBXは、様々なメーカーから、様々な機種が製造・販売されています。
メーカーや機種により、電話機のデザインも当然ことなってきますよね?
ここで勘違いしがちなのが、電話機の互換性。
ビジネスフォン・PBXにおいては、
- 異なるメーカー
- 異なる機種
- 異なる電話機
を組み合わせて利用することは、基本的にはできないのです。
ビジネスフォン・PBXによって、使用する電話機は違う
ビジネスフォン・PBXの主装置は、同じメーカー内であっても、容量や機能によって、様々な機種に分かれています。
主装置の機種が変わると、使用する電話機やオプション機器なども異なってきます。
多機能電話機
IP多機能電話機
DSSコンソール
PHSアンテナ
PHS子機
ドアホン
在席表示盤(ディスプレイボード)
料金管理装置
ほかにも、
- 中継台
- CLD
- 直流リンガ
- 障害表示盤
といった機器もあるんですよ
違うメーカーのビジネスフォン・PBXでは端末の互換性がない
ビジネスフォン・PBXのメーカーが異なると、端末の互換性はほぼありません。
例えば、【NTT製のビジネスフォン・PBXで使っていた電話機】を、【HITACHI製のビジネスフォン・PBX】で使うことはできません。
メーカー、機種が異なっても使用できる端末もある
ビジネスフォン・PBXのメーカー、機種に関係なく使用できる端末もあります。
一般電話機
自営標準のPHS子機 (該当するビジネスフォン・PBXと動作検証のとれているもの)
ドアホン (該当するビジネスフォン・PBXと動作検証のとれているもの)
放送設備
これらの端末であれば、ビジネスフォン・PBXの主装置を他のメーカーや違う機種に交換しても流用することが可能です。
同じメーカーのビジネスフォン・PBXの違う機種同士で互換性のある端末もある
同じメーカー製であれば、ビジネスフォン・PBXの機種が違っても、流用できるケースもあります。
ある一定範囲内の機種ならば、互換性が担保されている端末もある、ということですね。
多機能電話機
IP多機能電話機
DSSコンソール
PHSアンテナ
PHS子機
ドアホン
在席表示盤(ディスプレイボード)
例えば、【古いビジネスフォン・PBXで使っていた端末】を【新しいビジネスフォン・PBXの主装置】で流用することが可能ということです。
これは同じ系統のシリーズの機種でよくあるパターンですね。
この場合、同一メーカー製の新機種は旧機種の上位互換にあるといえます。
一部例外的に【新機種の電話機】を、【旧機種の主装置】で流用できる、というパターンもあったりします。
ただし、一部の機能が制限されたりするので、あまりオススメはできません。
基本的には同じメーカーのビジネスフォン・PBXでも互換性がないことが多い
結局のところ、同じメーカーのビジネスフォン・PBXであっても、機種が異なると端末を流用できなくなってしまうケースのほうが多く見受けられますね。
これはメーカーの製造スタンスによるところが大きいでしょう。
【製造スタンス1】過去のビジネスフォン・PBXのシリーズを継承して、互換性を保ちつつ新しい機種をリリース
まず1つめに挙げられるのは、過去に発売されているビジネスフォン・PBXの設計を継承して、端末の互換性を損なわずに、新しい機種をリリースするというスタンスです。
このスタンスでリリースされたビジネスフォン・PBXは、ほとんどの端末を流用できます。
ですので、リプレース時には主装置のみ新しい機種に更新し、電話機はそのまま継続して使い続ける、といったことも可能なんですね。
大規模容量に対応したPBXはだいたいこのパターンが多いですね。
【製造スタンス2】新しい機種ごとに全面的に設計を変更、あるいは全く別物の機種をリリース
メーカーによってはビジネスフォン・PBXを同系のシリーズとして考えていないケースもあります。
他のメーカーよりも短いスパンで新機種をリリースするものの、端末の互換性は全くない、というスタンスですね。
【製造スタンス3】過去のシリーズとは別に、新しいシリーズのビジネスフォン・PBXをリリース
過去に発売していたビジネスフォン・PBXとは全く別の、【新しいシリーズのビジネスフォン・PBX】をリリースした場合は、過去のシリーズの端末は基本的には流用できません。
流用できたとしても機能が制限されるケースが多く、あまり実用的ではありません。
ただし、今後新たにリリースされるであろう同じシリーズの機種に関しては互換性が期待できます。
最後に
原則としてビジネスフォン・PBXは、機種ごとに、主装置と電話機をセットとして考えます。
そのため、メーカーや機種が異なると電話機を流用できません。
ただし、一部の機種では流用できるケースもありますし、ビジネスフォン・PBXを問わずに利用できる機器(たとえば一般電話機)も存在します。
もしもビジネスフォン・PBXの更新を考えてらっしゃるのでしたら、
- どこまでが流用できて
- どこまでができないのか
の線引きを、しっかりと把握しておくことも大切です。
まだまだ使える端末は、大切に使っていきたいですからね。
最後までご覧いただきましてありがとうございます。