内線代表は呼び出した相手の内線電話機が話し中の時に、別の内線電話機に着信がスライドする機能です。
相手内線が話中だった時に呼び出し先がスライド
複数の内線電話機で内線代表グループを組む
複数の内線電話機で内線代表のグループを組んで使用します。
内線代表グループを組んでいない場合の内線呼出の動き
内線代表グループを組んでいない内線電話機が通話中の時に着信すると次のようになります。
- 内線代表グループを組んでいない内線10を内線呼出する
- 内線10が通話中のため呼出元の内線の受話器からは話中音(ビジートーン)が送出される「ツー・ツー・ツー」
話中音(ビジートーン)が返されて結果的に内線呼出をすることができませんでしたね。
内線代表グループを組んだ場合の内線呼出の動き
内線代表を組むことで、通話中の内線電話機に着信があった時に、その内線代表グループ内のほかの内線電話機に着信がスライドします。
- 内線代表を組んでいる内線10を内線呼出する
- 内線10が通話中のため、内線11に着信がスライドする
- 内線11が着信に応答すると内線通話になる
内線代表を組んだグループ内のすべての内線電話機が通話中でない限り、かならずそのグループ内のいずれかの内線を呼び出すことが可能です。
内線代表の種類
内線代表にはいくつかの種類があり、一番使い勝手の良い方式を選択しましょう。
1.パイロット方式
パイロット方式の内線代表では内線代表グループ内のパイロット(親内線)の内線電話機に着信したときのみ、その内線電話機が話中時に次の内線電話機に着信がスライドします。
一番多く利用される内線代表の方式でもあります。
例えば次のようにパイロット方式の内線代表グループを組んだとしましょう。
- 内線10(パイロット)
- 内線11(子)
- 内線12(子)
- 内線13(子)
パイロット内線への着信のみスライドする
- 内線10を内線呼出する
- 内線11に着信がスライドする
- 内線10を内線呼出する
- 内線12に着信がスライドする
- 内線10を内線呼出する
- 内線11に着信がスライドする
- 内線10を内線呼出する
- 受話器から話中音(ビジートーン)が送出される「ツー・ツー・ツー」
パイロット内線以外への着信はスライドしない
パイロット内線以外の内線電話機に着信した時に、その内線電話機が話中だった場合は、着信はスライドせずに、呼び出し元の電話機に話中音(ビジートーン)が送出されます。
「ツー・ツー・ツー」
2.サーキュラー方式
この方式では内線代表グループ内のどの内線電話機に着信しても、その内線電話機が話中だった場合、次の内線電話機に着信がスライドします。
パイロット(親内線)という概念はなく、内線代表グループ内のすべての内線電話機の扱いが平等となっています。
3.スイッチバック方式
この方式では内線代表グループ内のどの内線電話機に着信しても、その内線電話機が話中だった場合、次の内線電話機に着信がスライドします。
ここまでならサーキュラー方式とほぼ同様の動作となるのですが、「着信のスライドを一番最後にしたい」内線を設定することができます。
たとえばその内線代表グループ内のグループ長の内線電話機に対しては、着信のスライドを一番最後に設定するといった使い方が可能です。
4.簡易均等着信方式
他の内線代表の方式では話中時に着信がスライドしますが、簡易均等着信方式では次のように着信がスライドします。
- 着信した内線が話中時に別の内線に着信がスライドする
- 話中時でなくても前回着信した内線とは別の内線に着信がスライドする
着信が内線代表グループ内でぐるぐると回るかたちになるので内線代表の先頭の番号ばかりに着信が集中することがありません。
内線代表が利用される場面
内線代表は次のような場面で利用されることが多いです。
- 一般内線電話機で組まれた内線代表グループに外線着信をさせる
- 多機能電話機のファンクションキーに割り付けられた仮想内線で組まれた内線代表グループに外線着信をさせる
- 多回線対応の留守番装置に接続する一般内線で内線代表グループを組む
最後に
複数の内線で内線代表を組むことにより、通話中でも他の内線に着信がスライドするので話中でつながらない状況を改善することができます。
外線着信などでは複数の仮想内線の内線代表に着信させることで、仮想内線の数に応じた外線を着信させることができます。
内線代表は普段使っている分にはあまりピンと来ないかもしれませんが、意外とひっそりと使われている機能のひとつだったりします。
最後までご覧いただきましてありがとうございます。