「今のビジネスフォンではひかり電話を使えませんよ」
というような営業トークをされるケースがよくあるようです。
結論から申し上げますと
「そんなことはありません」
というわけで、順番に説明していきましょう。
ひかり電話のビジネスフォンへの接続方法は主に4パターン
【アナログ接続】では、ひかり電話を「アナログ回線」として、ビジネスフォン主装置(もしくはPBX)に接続することができます。
【アナログ接続】では、ひかり電話を「アナログ回線」に変換するために、アナログ回線対応のVoIPゲートウェイを接続します。
ひかり電話で使われるアナログ接続対応のVoIPゲートウェイには次のような種類があります。
機種 | チャネル数 | 接続タイプ | ルータ機能 | 販売価格 | レンタル料金/月 |
OG420Xa | 4 | アナログ接続 | ○ | 44,000円 | 1,100円 |
OG820Xa | 8 | アナログ接続 | ○ | 66,000円 | 1,650円 |
OG410Xa | 4 | アナログ接続 | ○ | 44,000円 | 1,100円 |
OG810Xa | 8 | アナログ接続 | ○ | 66,000円 | 1,650円 |
OG400Xa | 4 | アナログ接続 | ○ | 44,000円 | 1,100円 |
OG800Xa | 8 | アナログ接続 | ○ | 66,000円 | 1,650円 |
VG430a | 4 | アナログ接続 | × | 44,000円 | 1,100円 |
VG830a | 8 | アナログ接続 | × | 66,000円 | 1,650円 |
VG420a | 4 | アナログ接続 | × | 44,000円 | 1,100円 |
VG820a | 8 | アナログ接続 | × | 66,000円 | 1,650円 |
現在利用中のビジネスフォン主装置(またはPBX)で、アナログ回線を利用中であれば、ひかり電話をVoIPゲートウェイでアナログ回線に変換することが可能です。
そうすればひかり電話をアナログ回線として接続できるんですね。
【BRI接続】では、ひかり電話を「INS64回線のT点相当」として、ビジネスフォン主装置(またはPBX)に接続することができます。
【BRI接続】では、ひかり電話を「INS64回線のT点相当」に変換するために、BRI対応のVoIPゲートウェイを接続します。
ひかり電話で使われるBRI接続対応のVoIPゲートウェイには次のような種類があります。
機種 | チャネル数 | 接続タイプ | ルータ機能 | 販売価格 | レンタル料金/月 |
OG420Xi | 4 | BRI接続 | ○ | 44,000円 | 1,100円 |
OG820Xi | 8 | BRI接続 | ○ | 66,000円 | 1,650円 |
OG410Xi | 4 | BRI接続 | ○ | 44,000円 | 1,100円 |
OG810Xi | 8 | BRI接続 | ○ | 66,000円 | 1,650円 |
OG400Xi | 4 | BRI接続 | ○ | 44,000円 | 1,100円 |
OG800Xi | 8 | BRI接続 | ○ | 66,000円 | 1,650円 |
VG430i | 4 | BRI接続 | × | 44,000円 | 1,100円 |
VG830i | 8 | BRI接続 | × | 66,000円 | 1,650円 |
VG420i | 4 | BRI接続 | × | 44,000円 | 1,100円 |
VG820i | 8 | BRI接続 | × | 66,000円 | 1,650円 |
現在利用中のビジネスフォン主装置(またはPBX)で、INS64回線を利用中であれば、ひかり電話をVoIPゲートウェイでBRI(INS64回線のT点相当)に変換することが可能です。
そうすればひかり電話をINS64回線と同じように接続できるんですね。
【PRI接続】では、ひかり電話を「INS1500回線のT点相当」として、ビジネスフォン主装置(またはPBX)に接続することができます。
【PRI接続】では、ひかり電話を「INS1500回線のT点相当」に変換するために、PRI対応のVoIPゲートウェイを接続します。
ひかり電話で使われるPRI接続対応のVoIPゲートウェイには次のような種類があります。
機種 | チャネル数 | 接続タイプ | ルータ機能 | 販売価格 | レンタル料金/月 |
OG2310Xi | 23 | PRI接続 | ○ | 440,000円 | 5,940円 |
OG2300Xi | 23 | PRI接続 | ○ | 440,000円 | 5,940円 |
VG2330X | 23 | PRI接続 | ○ | 440,000円 | 5,940円 |
現在利用中のビジネスフォン主装置(またはPBX)で、INS1500回線を利用中であれば、ひかり電話をVoIPゲートウェイでPRI(INS1500回線のT点相当)に変換することが可能です。
そうすればひかり電話をINS1500回線と同じように接続できるんですね。
光回線が接続されているONU(光回線終端装置)から、LANケーブルで直接ビジネスフォン主装置(またはPBX)に接続します。
いわゆる「LAN直収」ですね。
この接続に関しては、LAN直収に対応したビジネスフォン(またはPBX)でなければできません。
ひかり電話では、
- アナログ接続
- BRI接続
- PRI接続
- LAN直収
の4つの接続に対応していることから、現在利用中のビジネスフォンでも、一部例外を除いて、ほとんどの場合接続可能です。
ただし、本当にひかり電話を接続できないケースもまれにある
ただし、ひかり電話に変更してしまうと、本当に接続できなくなってしまう、あるいは別の機器に影響が出るため変更できない、というようなケースもまれにあります。
例えば次のようなケースです。
利用中のビジネスフォン主装置(もしくはPBX)が、INS64回線を収容していて、なおかつU点で接続している場合には、注意が必要です。
ひかり電話では、U点での接続がサポートされておらず、T点でのみ接続が可能となっているからです。
ビジネスフォン主装置(もしくはPBX)に実装しているINS64回線パッケージが、U点にしか対応していないタイプの場合は、次のような選択を考えなければなりません。
- U点専用のINS64回線パッケージから、T点接続可能なパッケージに変更してから、ひかり電話をBRI接続する
- アナログ回線パッケージに変更してから、ひかり電話をアナログ接続する
- PRIパッケージに変更してから、ひかり電話をPRI接続する
- VoIPパッケージに変更してから、ひかり電話をLAN直収する
- ビジネスフォン(あるいはPBX)を新しく取り替える
ビジネスフォン(あるいはPBX)で使っている電話回線を、他の機器でも利用している場合には、ひかり電話への変更を見合わせたほうがいいこともあります。
- 警備装置
- 銀行端末
- CAT端末(信用照会端末)
- G4 FAX
上記のような端末と兼用している場合は、つぎのような選択肢があります。
- ひかり電話への変更をあきらめる
- 兼用している電話回線以外をひかり電話へ変更する
- 兼用している機器用に別途電話回線を用意し、ビジネスフォン(あるいはPBX)に収容している電話回線をひかり電話へ変更する
NTT以外のIP電話サービスをLAN直収で利用しているが、ひかり電話のLAN直収には対応していないケースでは、次のような選択をしなければなりません。
- ひかり電話対応のVoIPパッケージを新たに実装して、ひかり電話をLAN直収する
- アナログ回線パッケージ、BRIパッケージ、PRIパッケージなどを実装して、VoIPゲートウェイ経由での接続に変更する
- ひかり電話のLAN直収に対応したビジネスフォン(あるいはPBX)に取り替える
上記のような理由から、現状のままではひかり電話を接続できないケースも無くはないんですよね。
なぜ使えないのか? の理由を明確に説明してもらいましょう
「なぜ、ひかり電話を使えないのか?」という理由を、わかりやすく説明できないような営業さんであれば、はっきり言って信用しなくていいです。
逆にわかりやすく、明確に説明してくれる営業さんなら、とりあえずは大丈夫ということです。
最後に
ビジネスフォンを取り替えないとひかり電話が使えない、というようなケースはよほど珍しい機種を使っていない限りは、まずありません。
- アナログ回線を使っているのであれば、アナログ接続
- INS64回線を使っているのであれば、BRI接続
- INS1500回線を使っているのであれば、PRI接続
これら3種類の接続でビジネスフォン(もしくはPBX)を利用中なのであれば、ひかり電話を接続可能、と考えてまず間違いありません。
簡単にその場の雰囲気に飲まれて、相手の話を鵜呑みにしないように気をつけましょうね。
もし話の内容がよくわからないようでしたら、お気軽にお問い合わせください。
最後までご覧いただきましてありがとうございます。