ビジネスフォンの法定耐用年数は6年となっていますが、実際のところ耐用年数を超えて運用しているケースは決して少なくありません。
なかには20年を超えるような長い年月運用し続けているケースもありますが、さすがに動作に不具合が見られるようになってきます。
では、どのような不具合が出るのか、順番に説明しましょう。
耐用年数を過ぎたビジネスフォンの不具合の症例
ビジネスフォンの耐用年数を過ぎると、さまざまな症状が出るようになってきます。
電話機の液晶画面の表示が薄くなってきた、あるいは表示しなくなった
電話機の液晶画面の表示が薄くなるのは、電話機そのものの劣化もありますが、ビジネスフォン主装置から電話機への電力の供給が不安定になっているからです。
そのうち表示すらしなくなる可能性もあります。
着信音が鳴らない
ある日突然、電話機の着信音が鳴らなくなった。
ほとんどの場合、電話機そのものの劣化によるものですが、ビジネスフォン主装置の劣化が原因の場合もあります。
電話機のランプが点灯、点滅しない
多機能電話機の外線ボタンのランプがつかない、あるいはコーナーランプがつかないなどの症状が出てくることもあります。
通話音量が小さくて聞き取れない
ビジネスフォンに収容している外線用の基盤や内線用の基盤の劣化により、外線通話や内線通話の音量が小さすぎて聞き取りにくくなることもあります。
もちろん電話機の劣化でもそうなることがあります。
通話が突然切れる
ビジネスフォンに収容している外線用の基盤の劣化が原因で、外線通話中に突然通話が切れるなどの症状が出てくることもあります。
時々システムダウンする
ビジネスフォンが突然システムダウンすることもあります。
ビジネスフォンの心臓部であるCPU基板や電源部分の劣化が原因で起こることが多いです。
再度電源を入れ直して立ち上がったとしても、すでに設定が初期化されていて使い物にならないケースもあります。
システムダウンが発生した場合には早急に対処する必要があります。
停電の度に設定が初期化される
ビルの停電などでビジネスフォンの電源を落とさなければならないケースもあるかと思いますが、復電後にビジネスフォンを立ち上げ直すと設定が初期化されてしまう。
初期化されたままでは電話を使うことができないので、工事業者に依頼をしなければならないので停電の度に設定費用がかかってしまいます。
電話機の液晶に「バッテリー切れ」の表示が出る
ビジネスフォンには停電時でもある程度動作できるようにバッテリーが内蔵されています。
機種によってはバッテリー容量が空になると、特定の電話機の液晶画面に「バッテリー切れ」と表示するものもあります。
その都度バッテリーを取り替えていれば問題ないのですが、バッテリー切れの表示が出たまま放置していると、バッテリーが劣化して最悪の場合、バッテリーが膨張してヒビが入ったり、最悪の場合バッテリー周辺の機器に悪影響を及ぼすこともあります。
使っていない外線がずっと通話中状態になる
とくにアナログ回線で多く見られる症状です。
誰も通話していないはずの外線がずっと通話中状態になり、発信も着信もできなくなります。
こういった症状を「持ち切り」と呼ぶのですが、劣化したビジネスフォンではこの症状が出やすくなることがあります。
ある電話機が突然使えなくなる
他の電話機はちゃんと使えているのに、自分の電話機だけ突然使えなくなる。
普通はケーブルが断線している可能性を疑うのですが、古いビジネスフォンの場合、内線の基板の劣化による回路の不良が原因だった、ということもよくあります。
最後に
ビジネスフォンは法定耐用年数の6年を過ぎたからといって急激に劣化するわけではありませんが、10年以上運用しつづけている場合は上記のような症状に注意を払うようにしましょう。
運用に支障をきたすようであれば、入替えを検討したほうが良いでしょう。
最後までご覧いただきましてありがとうございます。