ひかり電話をNTTからのレンタル品ではなく、市販のルーターで利用したい、という人も中にはいらっしゃるかと思います。
- ひかり電話とネットを市販のルーターで使いたい!
- レンタル品は機器が故障しない限り交換してくれないからいやだ!
そんなあなたのために、ひかり電話対応のYAMAHA(ヤマハ)製の市販ルーターを紹介します!
1. NVR510
NVR510は国内ルーターの販売シェアNo.1を誇るYAMAHAが発売しているVoIPルーターです。
1-1. NVR510の特徴
NVR510の特徴について順番に説明していきましょう。
NVR510は、ひかり電話だけでなく様々なIP電話サービスに対応しています。
- ひかり電話
- FUSION IP-Phone
- KDDI-IPフォン(法人向け)
- ビジネスぷららforフレッツ マルチプラン(法人限定)
2ポート分実装されたTELポートから、アナログ電話機やFAXを接続してひかり電話などのIP電話を利用できます。
TEL1ポートに電話機、TEL2ポートにFAX、というような使い方ができます。
NVR510は小型ONUの実装が可能となっています。
小型ONUとは?
小型ONUとは名前のとおり従来の光回線終端装置(ONU)よりも大幅に小型化されたONUのことです。
小型ONUを直接ルーターなどの機器に接続するため、別途電源ケーブルやLANケーブルの接続が不要となっています。
従来の光回線終端装置(ONU)の場合、ルーターなどの機器とは別に、単独でONUを設置します。
その後、電源ケーブルをACコンセントに、LANケーブルをルーターなどの機器に接続します。
一方、小型ONUの場合は、光ケーブルが接続された状態の本体を、直接ルーター(ここではNVR510)に差し込むだけでOK。
小型ONUとルーターが一体化されるので、機器の省スペース化・省エネ化ができます。
ひとつ残念なのが、小型ONUはNTT東日本のエリアでのみ提供(2017年時点)となっており、NTT西日本では利用できない、というところでしょうか。
早く対応して欲しいですよね。
NVR510は次の種類のVPN接続に対応していて、合計4対地までの拠点の接続が可能となっています。
- L2TP/IPsec(スマホ/タブレット限定)
- PPTP
- IPIP
NVR510はWANポート、LANポート全てが1,000Mbpsのギガ対応になっています。
全体的な通信速度も大幅にアップしており、LAN間スループットは2Gbpsと前機種NVR500の1Gbpsに比べて、2倍のスループットを実現しています。
NVR510は価格に割に高スペック、高機能、多彩なインタフェースを実装している、ということで国内でもっとも人気が高いルーターの一つです。
そしてYAMAHA製ルーター全般に言えることなのですが、YAMAHA製品はとにかく故障しません!(まったくしないわけじゃないですよ?)
NVR510と同じシリーズの過去のモデル、RT57iやRT58iなんかは未だに現役で稼働してるよ、なんてことも少なくありませんしね。
家庭で使うような一般的なルーターに比べると高価な買い物になってしまうかもしれませんが、稼働の安定性は抜群なのでおすすめですよ!
1-2. NVR510でのひかり電話とネット接続の構成例
NVR510と小型ONUの組み合わせ例です。
小型ONUをNVR510に直接接続するので、小型ONU~NVR510間のLANケーブルは不要です。
小型ONUの電源はNVR510から供給されるため、小型ONU用の電源ケーブルはありません。
NVR510のTEL1ポートとTEL2ポートからはひかり電話を利用できます。
代表番号をTEL1ポート、FAX番号をTEL2ポート、というような運用が可能です。
4つあるLANポート(ギガ対応)にはパソコンやプリンタなどの端末を接続します。
NVR510と従来型ONUの組み合わせ例です。
従来型ONUは別途電源を必要とするので、電源ケーブルをACコンセントに接続します。
従来型ONUのLANポートとNVR510のWANポートをLANケーブルで接続します。
TEL1、TEL2ポートおよびLANポートの接続は小型ONUのときと同様の接続となります。
2. NVR700W
NVR700WはNVR510の上位モデルとなっていて、NVR510との大きな違いは次の2つです。
NVR700Wは本体に無線WANモジュールを内蔵しているので、ドコモや楽天モバイルなどの標準SIM(mini SIM)カードを差し込めば、光回線が無くてもネット接続が可能となっています。
光回線の申し込みが間に合わない、あるいは光回線が障害で不通になったときでも緊急用として内蔵無線WANがあるので安心です。
NVR700WはIPsecを用いた拠点間のVPN接続に対応しています。
IPsecでのVPN接続時のスループットは700Mbpsと高速で、最大6拠点までのVPN接続が可能となっています。
上記2つの特徴をひっくるめてNVR700Wの特徴をまとめると次のようになります。
2-1. NVR700Wの特徴
- 「小型ONU」(NTT東日本のみ)を実装できるので省エネ・省スペース化
- 「ひかり電話」が最大2chまで利用できる
- Giga対応なので高速インターネット
- LAN間スループットが2Gbpsなので、大規模容量ファイルの転送が速い
- 拠点間はIPsecVPNでスループット700Mbpsで6拠点まで接続可能
- 内蔵無線WANで標準SIM(mini SIM)カードを用意すれば光回線の代わりにインターネット接続ができる
1台のルーターだけでここまでカバーできる機種はそうそうありませんよ。
2-2. NVR700Wでのひかり電話とネット接続の構成例
基本的な接続はNVR510と従来型ONUとの組み合わせと同じです。
NVR700Wの場合は、標準SIMを実装すれば無線WANも利用可能です。
ただし、無線WANでの運用時はひかり電話は利用できません。
あくまでも一時的な措置として考えたほうがいいでしょう。
最後に
- ひかり電話を使っていて、機器をNTTからレンタル中だけど、市販ルーターへの変更を検討されている方
- 新規にフレッツ光ネクスト回線を引いて、ひかり電話の新規契約を予定されている方
- 一般加入電話(アナログ、INS64)とネットをフレッツ光ネクストとひかり電話に一本化したい方
- とにかくレンタルが嫌いな方
- ルーターやひかり電話の設定を自分で設定したい方
そんな方たちに向けて、ひかり電話も使えるVoIPルーター2機種(NVR510、NVR700W)を紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
YAMAHA(ヤマハ)製のルーターは国内シェアNo.1だけあって、機能、スペック、耐久性、コストパフォーマンスが抜群です。
家庭用のルーターに比べると高価ですが、長い目で見るとおすすめです。
このページ内で想定しているひかり電話は「ひかり電話オフィスタイプ」や「ひかり電話オフィスA(エース)」ではなく、家庭や小規模オフィスなどで利用されることが多い「ひかり電話」もしくは「ひかり電話A(エース)」となっていますので注意してくださいね。
この記事がお役に立てたら幸いです。
最後までご覧いただきまして、ありがとうございます。