050番号のIP電話の無料通話を利用して、ビジネスフォン・PBXの通話料金を削減するための構成についてまとめてみました。
提携プロバイダの050番号同士なら、無料通話ができる
IP電話 (050番号) は、インターネットサービスプロバイダー (ISP) が提供しているサービスの1つで、普通の電話回線よりも格安で通話ができます。
ビジネスフォン・PBXに、このIP電話 (050番号) を収容して、発信時に優先的に使用するよう設定しておけば、通話コストの削減が期待できます。
IP電話 (050番号) のメリット
- 月額基本料金が安い
- 050番号 から 一般電話回線 への通話料金が安い
- 050番号 から 携帯電話 への通話料金が安い
- 050番号 から 海外 への通話料金が安い
- 同じISP同士や、相互提携している 050番号 同士なら通話料が無料
IP電話 (050番号) のデメリット
- 一般電話回線 から IP電話 (050番号) への通話料金は逆に高くなることがある
各拠点のビジネスフォン・PBXに、IP電話 (050番号) を収容して拠点間の通話が無料に
複数の拠点に事業所がある場合は、各拠点間で専用線を結ぶ代わりに、それぞれの拠点にIP電話 (050番号) を導入する、という方法もあります。
専用線の場合は月額料金固定だが、ランニングコストが高くなることもある
専用線は通話時間に関係なく、月額の料金は固定です。
IP-VPN、インターネットVPNや、専用線サービスなどを使った専用線での接続は、場合によっては、高額なランニングコストを強いられることがあります。
機器代や設置費用などの、イニシャルコストもそれなりにかかります。
050番号なら、ランニングコスト、イニシャルコストも安く済む
IP電話 (050番号) であれば、月額料金は数百円~数千円程度で済みますし、同じISP同士であれば、通話料金も無料になります。
初期導入費用も、専用線ほどにはかかりませんので、使い方によっては、専用線の代わりとして、十分に役割を果たしてくれることでしょう。
ビジネスフォン・PBXにIP電話 (050番号) を収容するには?
IP電話 (050番号) をビジネスフォン・PBXに収容するときは、ほとんどの場合、VOIPゲートウェイを使用します。
VOIPゲートウェイとは、音声とパケットの相互変換を行い、IPネットワークを経由して、通話が出来るように処理をする装置です。
VOIPゲートウェイにも様々な種類があります。
- アナログ回線
- INS64回線のT点 相当
- INS64回線のU点 相当
- INS1500回線 相当
- ADSLモデムと一体型
- ルータと一体型
どの方法が一番ビジネスフォン・PBXに収容しやすいかは、設置状況によって変わりますが、アナログ回線に変換する方法が最も多いでしょう。
IP電話 (050番号) の主な接続方法
【構成1】アナログ回線として接続
VOIPゲートウェイでアナログ回線に変換後、ビジネスフォン・PBXに収容します。
【構成2】INS64回線のT点相当として接続 (BRI接続)
VOIPゲートウェイでINS64回線のT点 (4芯の電話線での接続) 相当に変換後、ビジネスフォン・PBXに収容します。
T点として収容するので、DSUは必要ありません。
【構成3】INS64回線のU点相当として接続
VOIPゲートウェイでINS64回線のU点 (2芯の電話線での接続) 相当に変換後、ビジネスフォン・PBXに収容します。
U点として収容するので、DSUが別途必要になります。
【構成4】INS1500回線 相当として接続 (PRI接続)
VOIPゲートウェイでINS1500回線 (4芯の電話線での接続) 相当に変換後、ビジネスフォン・PBXに収容します。
【構成5】LANケーブルで接続 (LAN直収)
ルータから直接ビジネスフォン・PBXにLAN直収します。
最後に
IP電話 (050番号) を導入する一番大きなメリットは、やはり無料通話ができることでしょう。
固定電話から無料通話ができる電話回線のサービスは、ありそうで意外となかったりします。
050番号のIP電話は、その無料通話ができる数少ないサービスの一つです。
拠点間、社内間の通話料金を、大幅に削減するのにおすすめです。
最後までご覧いただきましてありがとうございます。