- 事務所を開設するので新たにビジネスフォンを導入したい。
- 現在のビジネスフォンが老朽化しているので、新しいビジネスフォンに入れ替えたい。
- あるいは業務拡張に伴い、より容量の大きなビジネスフォンに変更したい。
など、ビジネスフォン導入にあたり、見積もりを取る場合のポイントをまとめてみました。
【1】まずは必要な電話機の台数を確認
まずは必要な電話機の台数を確認します。
- 多機能電話機 (ビジネスフォン専用の電話機)
- FAX (内線としてビジネスフォンに収容)
- 一般電話機 (受付などで利用)
- PHSアンテナ、子機
ほかにも銀行端末、モデムなど、ビジネスフォンを経由して使用している端末について、全て確認するようにしましょう。
端末は種類ごとに分けて考える
端末の台数はすべてを引っくるめたトータルの数ではなく、種類ごとに分けて計算するようにしましょう。
ビジネスフォン主装置に実装するパッケージの内訳が変わってくるからです。
端末の種類 | 必要となるパッケージ |
多機能電話機 | 多機能内線パッケージ |
一般電話機 | 一般内線パッケージ |
PHSアンテナ | PHSアンテナパッケージ |
FAX | 一般内線パッケージ |
銀行端末 | 一般内線パッケージ |
モデム | 一般内線パッケージ |
端末の種類と台数によって、ビジネスフォン主装置に実装するパッケージが異なってくるので、当然見積り金額も変わってくることになります。
【2】必要な外線の本数と種類を確認
次に必要な外線の本数と種類を確認します。
種類は以下のようなものがあります。
- アナログ回線(一般加入電話回線)
- INS64回線(一般加入電話回線)
- INS1500回線
- IP電話(アナログ回線相当の接続【アナログ接続】)
- IP電話(INS64回線相当の接続【BRI接続】)
- IP電話(INS1500回線相当の接続【PRI接続】)
- IP電話(LAN直収タイプ)
外線の本数は現状のままでいくのか、あるいはビジネスフォン入れ替えと同時に、本数も変更するのか、ある程度検討しておくことをおすすめします。
外線の種類も分けて考える
外線の種類が複数ある場合は、これも種類ごとに数を集計しましょう。
ビジネスフォン主装置に実装するパッケージの内訳が変わってくるからです。
外線の種類 | 必要となるパッケージ |
アナログ回線 | アナログ回線パッケージ |
INS64回線 | INS64回線パッケージ |
INS1500回線 | INS1500回線パッケージ |
IP電話 (アナログ回線相当) | アナログ回線パッケージ |
IP電話 (INS64回線相当) | INS64回線パッケージ |
IP電話 (INS1500回線相当) | INS1500回線パッケージ |
IP電話 (LAN直収) | VOIPパッケージ |
【3】その他付帯設備の確認
外線と内線以外にも、ビジネスフォンには様々な付帯設備がつながっていることがあります。
- ドアホン、電気錠
- 放送設備
- 料金管理装置
- 専用線
- 警備装置.etc
すべてを把握することは難しいかもしれませんが、できるだけ詳しく確認しておくことで、見積もりまで、よりスムーズに進みます。
【4】実際に設置状況を見てもらう
内線、外線、付帯設備をある程度把握できたら、実際にビジネスフォン販売業者に様子を見てもらうようにしましょう。
ほとんどのビジネスフォン工事会社は、見積り作成までは無料で対応してくれます。
電話やメール越しで概算でもいいから見積りが欲しい、という方もいらっしゃるかと思いますが、実際に電話設備の状況を見てもらうに越したことはありません。
逆に電話設備の状況を調査する様子を、こちらもじっくりと様子を見ることによって、その設置業者を見極める材料にもなります。
短時間で調査を適当に流すような感じの設置業者はNG
調査を短時間ですぐに終わらせてしまうような業者は、細部までの把握ができていないケースが多く、逆に見積りが出てくるまで随分と時間がかかるケースがあります。
やっと出てきたと思った見積りも、内容が精査されていないので、検討違いな内容、金額になっていたりします。(必ずしもそうとは言い切れませんが)
逆に現場の様子を隅々まで確認(それこそ今から工事するの?と思うくらい)、ヒアリングをきっちりと実施する業者であれば、見積内容もそれなりのものを提出してくるものです。
【5】わからないことはとにかく聞く
ビジネスフォン販売業者にはとにかく、たくさん質問をしましょう。
わからない部分を残したままの見積りは、精度の低いものとなってしまします。
双方の認識のズレが、機器構成及び工事内容のズレにつながり、適正な見積り金額から程遠いものになってしまうことがあります。
こちらから多くの質問を投げかけることで、業者側もその質問の意図を汲み取り、より良い運用、機器構成へとつながるのです。
【6】必ず2社以上で相見積りをする
見積りは必ず2社以上から取るようにしましょう。
見積もりを取るのにも少なからぬ労力が必要となりますが、この手間をかけるか、かけないかで見積金額も随分と違ったものになってきます。
1社だけから見積りを取っても、妥当な内容かどうかの判断を下すのは難しい、というかほぼ無理でしょう。
最低でも2社以上から見積りを取ることで、相場からかけ離れた見積りを掴まされる可能性を減らすようにしましょう。
ビジネスフォン販売業者によって、扱うメーカー、機種、提案内容も当然異なってきます。
一概に金額だけで比較することができない部分もありますが、判断する材料は少ないよりも多いほうがいいものです。
異なるメーカーのビジネスフォンで相見積もりを取る
目当てのビジネスフォンの機種があったとしても、異なるメーカーのビジネスフォンでも見積を取るようにしましょう。
複数の業者から同じ機種の見積をとっても、業者の仕入元は元をたどると同じメーカーなので、仕入元メーカーからの値引きにストップがかかるからです。
逆に他メーカーと競合しているケースでは、仕入元メーカーの値引きも引き出しやすくなるので、業者との交渉でも、いくらかの値引きの余地が出てきます。
最後に
ざっくりとですが、ビジネスフォンの見積りを取るにあたり、いくつかポイントを書きましたが、分からない部分はビジネスフォン販売業者に直接質問することが一番確実です。
接続する内線数、外線数、付帯設備、必要となる機能を備えていること。
この条件で複数の見積りを取って、一番安い業者に、というのが本筋なのかもしれませんが、ビジネスフォンは長期にわたって使用する機器です。
設置して、はいおしまい、という訳にはなかなか行きません。
故障時の対応、電話の増設・移設工事、事務所の移転、設定変更など、設置してからのフォロー体制も視野に入れた上で、ビジネスフォンを導入することをおすすめします。
最後までご覧いただきまして、ありがとうございます。