ビジネスフォン・PBXの電話機が不通状態になったときに、一番最初にするのは「どこが悪いのか」を特定することです。
この「どこが悪いのか」の特定は、復旧までの時間と労力、費用を減らすためにとても重要になってきます。
A.さっきまで使っていた電話機が突然不通に
ついさっきまで使っていた電話機(内線100)が突然使えなくなった。
- 受話器を上げてもトーンが聞こえない
- 液晶画面の表示が消えている
- ランプ表示が全て消えている
いわゆる不通状態ですね。
他の電話機は正常に使えているとしましょう。
とりあえずはできる範囲で電話機の状態を確認していきましょう。
A-1.まずは電話機にささっているケーブルを抜き差ししてみる
まず手始めに電話機にささっているケーブルを抜き差ししてみましょう。
これだけで障害がおさまるケースもあります。ケーブルの接触不良などで一時的に動作不具合を起こすこともあるからです。
A-2.障害が出ている電話機と正常な電話機を入れ替えてみる
ケーブルを抜き差ししても直らないようであれば不通状態の電話機(内線100)と正常な電話機(内線101)を入れ替えてみます。
- まずは内線100の電話機を、内線101のケーブルに接続してみる
- 続けて内線101の電話機を内線100のケーブルに接続してみる
- ここまでで電話機本体の不具合か、電話機本体以外の不具合かがわかる
- 内線100の電話機をケーブルから取り外す
- 内線101の電話機をケーブルから取り外す
- 内線101が接続されていたケーブルに内線100の電話機を接続して様子を見る
この時点で内線100の電話機に動作の不具合が見られるようであれば、電話機本体の故障の可能性が高くなります。
逆に正常に動作するようであれば、ケーブルかビジネスフォン・PBX本体側に問題があると考えられます。
今度は逆に内線101の電話機を内線100が接続されていたケーブルに接続して様子を見ます。
内線100の障害と同じ症状がでるようであれば、ケーブルかビジネスフォン・PBX本体側に問題があると考えられます。
もし障害がでないようであれば、内線100の電話機本体の故障の可能性が高いといえるでしょう。
不具合が出ている電話機(内線100)と正常な電話機(内線101)を入れ替えて確認することで、電話機本体の不具合か、電話機本体以外の不具合かを判別できます。
電話機本体以外の不具合だとしたら、次のことが考えられます。
- ケーブルの不良(断線、ショートなど)
- ビジネスフォン・PBX本体の不具合(内線用の基板、回路、本体など)
A-3.判別ができたらビジネスフォン・PBX工事業者に依頼する
ここから先の対応はビジネスフォン・PBX工事業者でなければ対応できない領域になってきます。
次のように確認した内容を伝えた上で対応してもらうことで、復旧までの時間短縮につながります。
- 電話機本体の問題ではなく、ケーブルもしくはビジネスフォン・PBX本体側の問題と思われる場合
- 電話機本体の問題と思われる場合
- 電話機本体、ケーブル、ビジネスフォン・PBX本体のいずれも疑わしいと思われる場合
- 内線100の電話機が不通状態になっている
- 「正常に動作している内線101」と「不通状態の内線100」の電話機をお互いに交換して接続したところ、内線101の電話機は不通、内線100の電話機は正常に動作した
- 内線100の電話機は悪くなさそうなので、おそらくケーブルかビジネスフォン・PBX本体側の問題と思われるので対応をお願いしたい
ここまでの情報を伝えておけば、工事業者側はケーブルの準備をした上で対応にあたると思われるので、復旧までの時間が短縮される可能性が高くなります。(電話機、ビジネスフォン・PBX本体の型番は必ず伝えることが前提です)
- 内線100の電話機が不通状態になっている
- 「正常に動作している内線101」と「不通状態の内線100」の電話機をお互いに交換して接続したところ、内線101の電話機は正常に動作、内線100の電話機は不通状態だった
- 内線100の電話機本体の故障と思われるので対応をお願いしたい
ここまでの情報を伝えておけば、工事業者側は代わりの電話機を用意した上で対応にあたると思われるので、復旧までの時間が短縮される可能性が高くなります。(電話機、ビジネスフォン・PBX本体の型番は必ず伝えることが前提です)
- 内線100の電話機が不通状態になっている
- 「正常に動作している内線101」と「不通状態の内線100」の電話機をお互いに交換して接続したところ、どちらの電話機も不通状態だった
- 「内線100の電話機本体」もしくは「ケーブル」もしくは「ビジネスフォン・PBX本体」のいずれも疑わしいと思われるので対応をお願いしたい
ここまでの情報を伝えておけば、工事業者側は「電話機本体」「ケーブル」「ビジネスフォン・PBX本体」のいずれも疑わしいという前提で準備した上で対応に当たると思われるので、復旧までの時間が短縮される可能性が高くなります。(電話機、ビジネスフォン・PBX本体の型番は必ず伝えることが前提です)
最後に
ビジネスフォン・PBXの電話機が不通になったときには、工事業者にすぐに手配をかける前に、簡単に確認作業を実施することで復旧までの時間を大幅に短縮することができます。
普段から付き合いのある工事業者であれば、ある程度予測を建てた上で対応してもらえるかもしれませんが、初めて依頼する工事業者の場合にはできるだけ詳細に状況を伝えることが大事になってきます。
状況を事前に伝えることができれば、復旧までの時間を短縮、それに応じて費用を抑えることもできるので、不通状態になっても慌てずにまずは確認することをおすすめします。
最後までご覧いただきましてありがとうございます。