ルータパッケージはビジネスフォン・PBXに、ルータを実装させるときに使用する基板です。
【1】IP電話やSIP専用線のゲートウェイとして利用
ルータパッケージはビジネスフォン・PBXに、次のような接続をするときに使われます。
LAN直収のIP電話 (ひかり電話、KDDI光ダイレクト、050番号など)
SIP専用線
独自プロトコルに基づいたビジネスフォン・PBX同士の接続
【2】セッションを分けて、音声系とデータ系を同時利用することも可能
ルータパッケージは、業務用ルータと同等の機能を持っています。
というよりも業務用ルータをパッケージの形状に変えたものと言い換えたほうがいいかもしれません。
ですから、音声系とデータ系のセッションを、ルータパッケージ内部で分けて運用することも可能です。
- 音声系のセッションでは、IP電話やSIP専用線を利用
- データ系のセッションでは、社内ネットワーク用として利用
【3】ルータパッケージに実装されたWAN・LANインタフェースに、通常のルータと同じようにケーブルを接続する
ルータパッケージには通常のルータと同じように、WANインタフェースとLANインタフェースが実装されています。
LANインタフェースは、2ポート~4ポート程度実装されていおり、スイッチングHUBとして利用することもできます。
【4】ルータパッケージはビジネスフォン・PBXから給電を受けるだけ
ルータパッケージは他のパッケージと同じように、ビジネスフォン・PBXのスロットに実装します。
他の種類のパッケージは、スロットに実装すると、ビジネスフォン・PBXの筐体のバックボードを通じてデータの送受信を行います。
しかしルータパッケージは、バックボードを通じてのデータの送受信は行いません。
実装したルータパッケージは、スロットから電源の供給を受けて動作しますが、ただ実装しただけでは、ビジネスフォン・PBXにデータ的に接続されることはありません。
【5】ビジネスフォン・PBXが動作している限り、ルータパッケージの電源が切れることがない
ビジネスフォン・PBXには、停電しても一定時間動作を続けられるように、バッテリーを実装しています。
そのため、停電時に他の機器類が使えなくなっても、ビジネスフォン・PBXはバッテリーの容量に応じた時間だけ、電源がなくても使い続けることができます。
ルータが外付けだった場合は、停電になった時点ですぐに使えなくなります。
その点、ビジネスフォン・PBXのスロットに実装できるルータパッケージであれば、ビジネスフォン・PBXが動作している間は同じように動作し続けることができます。
【6】ルータパッケージによく付けられる型番
- RUT
- RTU
- BRU
最後に
ルータパッケージはビジネスフォン・PBXと連動するような接続を行うときに使われることが多いです。
特にひかり電話やKDDI光ダイレクトのような、IP回線をLAN直収する時に、ルータパッケージを利用するケースが多く見受けられます。
今後の需要が多くなることが予想されるパッケージの一つと言えるでしょう。
最後までご覧いただきましてありがとうございます。