1.5M系のデジタル専用線を、このパッケージに接続して使用します。
【1】1.5M系デジタル専用線はINS1500と同じように接続
1.5M系デジタル専用線は、INS1500回線に準拠した形での専用線なので、接続の方法もINS1500回線と同じように接続します。
- 1.5M系デジタル専用線は、INS1500回線と同じように、光ケーブルで建物まで引きこまれる
- 引き込み後の光ケーブルの先には、専用のDSUが接続される
- DSUから先は4芯のメタルケーブル (銅線) に変換される
- 変換後の4芯メタルケーブル (銅線) を、1.5Mデジタル専用線パッケージに接続する
【2】現在はIPネットワークを利用したVOIPゲートウェイに接続することが多い
以前は、1.5M系の専用線サービス (デジタルアクセス1500など) を契約して利用するケースが多かったのですが、現在はIPネットワークを利用したVOIPゲートウェイに接続する機会が多くなっています。
専用線サービスよりも、IPネットワーク上でVPN接続したほうが、ランニングコストが安いからです。
【3】1.5M系デジタル専用線は1回線で23通話
1.5M系デジタル専用線は、INS1500回線と同じく、1回線で同時に23通話可能です。
- チャネル構成は、INS1500と同じ 23B+D
- Bチャネルの通信速度は、1チャネルにつき64Kbps
- Dチャネルの通信速度は、64Kbps
【4】パッケージ1枚あたりの通話チャネルが多いので、ビジネスフォン・PBXのスロットを節約できる
1.5M系デジタル専用線パッケージは、LD専用線やOD専用線に比べて、1枚あたりの通話チャネルの数が多いので、ビジネスフォン・PBXの消費スロットを節約できます。
LD専用線、OD専用線パッケージで、23チャネル以上の構成をした場合
- 8回線用 × 3枚
- 4回線用 × 6枚
- 2回線用 × 12枚
ただし、機種によってはパッケージ1枚で複数スロット消費することも
1.5M系デジタル専用線パッケージは1枚あたりのチャネル数が多いため、ビジネスフォン・PBXの機種によっては1スロットではなく、2スロットまたは3スロット消費することもあります。
これは、1スロットあたりのポート数の制約によるものです。
1.5M系デジタル専用線パッケージ | 消費スロット数 | |
1スロットあたりのポート数 | 8 | 3 |
16 | 2 | |
32 | 1 |
【5】1.5M系専用線はデジタル信号なので通話品質が安定している
LD専用線やOD専用線は、アナログ信号の専用線なので、距離や回線の状態によっては通話品質が大きく左右されることがあります。
1.5M系デジタル専用線はデジタル信号で通信するので、一度同期してしまえば安定した通話品質を得られます。
【6】発信者番号情報を表示できる
1.5M系デジタル専用線は、日本国内のINS1500回線に準拠したタイプの接続であれば、発信者番号情報の通知が可能となっています。
INS64回線やINS1500回線のような、デジタル信号を使った局線と、1.5M系デジタル専用線でタンデム接続したときには、発信元の電話番号を専用線経由でも相手先に通知することができます。
- 専用線経由でも、どの番号からかかってきたのかがわかる
- 発信元の番号を通知できるのでコールバックしやすい
お互いの番号が通知されることで、より内線に近い感覚で専用線を利用できます。
ただしT1インタフェースでは発信者番号を通知できない
T1インタフェースはアメリカの1.5M系デジタル専用線の規格です。
残念ながらT1インタフェースでは発信者番号を通知することはできません。
【7】1.5M系デジタル専用線パッケージ1枚あたりに接続できる本数
- 1本
【8】1.5M系デジタル専用線パッケージによく付けられる型番
- DT
- DTI
- PRI
- PRIU
- PRIT
- PRT
最後に
1.5M系デジタル専用線パッケージは、全国展開されているような大規模な事業所の本社のビジネスフォン・PBXに実装させるケースが多く見受けられます。
「専用線サービス + DSU」の組み合わせから「IPネットワーク + VOIPゲートウェイ」へとシフトしても、1.5M系デジタル専用線パッケージは現在も利用され続けています。
最後までご覧いただきましてありがとうございます。