会社でお使いのビジネスフォン・PBXの電話機で、次のような症状や不具合の経験はありませんか?
- 通話中のノイズがひどい
- 相手の声は聞こえるが、こちらの声が相手に聞こえない
- 電話機が不通状態でまったく使えない
というわけで、ビジネスフォンの電話や配線で、よくある故障や障害、症状についてまとめてみました。
受話器やカールコードのよくある故障・障害・症状
こちらの声が相手に聞こえない
- 受話器の送話部分が故障している
- 受話器と電話機本体を接続するカールコードの接触不良
- 送話カット機能がONになっている
通話音量が小さくて、相手に声が届きにくい
- 受話器の送話部分が故障している
- 電話機のボリューム調整を下げすぎている
- 通話レベルが合っていない
相手の声が聞こえない
- 受話器の受話部分が故障している
- 受話器と電話機本体を接続するカールコードの接触不良
通話音量が小さくて、相手の声が聞こえにくい
- 受話器の受話部分が故障している
- 電話機のボリューム調整を下げすぎている
- 通話レベルが合っていない
通話中に雑音が出る
- 受話器の故障
- 受話器と電話機本体を接続するカールコードの接触不良
完全に通話ができない
- 受話器の故障
- 受話器と電話機本体を接続するカールコードが断線している
受話器を下ろすときに「キーン」とハウリングが起きる
- 電話機のボリューム調整を上げすぎている
- 通話レベルが合っていない
電話機のよくある故障・障害・症状
ボタンの反応が悪い、あるいは全くボタンが反応しない
- 電話機のボタン部分にホコリが入り込み、ボタンの接触が悪くなっている
- 電話機にコーヒーなどの飲み物をこぼしてしまい、内部の基板が故障している
- ボタンの内部パーツ(ゴムなど)が破損している
電話機の液晶画面(ディスプレイ)の表示がつかない
- 初期不良のため
- 経年劣化のため
- 電話機にコーヒーなどの飲み物をこぼしてしまい、内部の基板が故障している
- 電話機本体と液晶画面を接続するケーブルが抜けている
電話機の液晶画面(ディスプレイ)のパネルが割れた
- 落下の衝撃で割れた
液晶画面の文字が欠けて内容がわからない
- 初期不良のため
- 経年劣化のため
電話機の高さや角度を調節する部分が折れる
- 落下の衝撃で破損
- 調節しているときに折れた
ランプ表示がつかない
- ランプの故障
- 初期不良のため
- 経年劣化のため
着信音が全く鳴らない
- 着信音のスピーカーが故障している
- 初期不良のため
- ビジネスフォン・PBXの設定で着信音を止めている
フックスイッチが沈み込んでしまい、通話ができない
- フックスイッチのパーツが破損している
- こぼした飲み物やホコリが詰まっている
フックスイッチを押しても、通話が切断できない
- フックスイッチの故障
壁掛け電話機の受話器を引っかける部分が折れる、あるいは紛失する
- 受話器を戻すときの衝撃で折れた、紛失した
- 電話機を移設するときに折れた、紛失した
完全に不通状態(反応が全くない状態)
- 電話機本体の故障
内線着信が別の電話にかかってしまう
- 不在転送がセットされている
- 実は違う内線番号が接続されている
多機能電話機でハンズフリー通話ができない
- マイク機能が有効になっていない
- ハンズフリー通話をビジネスフォン・PBXの設定で規制している
- スピーカーの音量が小さくなっているため聞き取りにくい
停電電話機が停電時に動作しない
- 電話線の結線が間違っている
- 停電電話機を停電用ではない電話線に接続している(レイアウト変更などで電話機を入れ替えたなど)
- 停電電話機で使用する外線に障害が出ている
- 外線パッケージ、あるいは停電パッケージ、停電切替BOXが故障している
- 停電電話機が故障している
- 外線をIP電話に変更した
一般電話機の受話器を上げてダイヤルしても発信できない(ダイヤル音を聞こえるが、ダイヤルしても発信トーンが続く)
- DP信号のアナログ内線(一般内線)に、PB信号で設定されている一般電話機を接続している
- PB信号のアナログ内線(一般内線)に、DP信号で設定されている一般電話機を接続している
一般電話機で保留したあとの取り次ぎができない
- 取り次ぎの操作が間違っている
- 取り次ぎできないように、ビジネスフォン・PBXの設定で規制している
- 独自に保留機能を持っている一般電話機で保留しても、電話機自体で通話を保留するため、取り次ぎはできない
ある内線を呼び出してもずっと話中でつながらない
- 受話器が上がりっぱなしになっている
- 電話線がショートしている(アナログ内線)
- アナログ内線パッケージの内線回路が故障している
- ビジネスフォン・PBXの設定で閉塞している(使えなくしている)
会議通話ができない
- 会議通話パッケージが故障している
- 別のところでも会議通話が行われており、チャネルが塞がっている
- ビジネスフォン・PBXの設定で規制している
IP多機能電話機で通話中に「プツプツ」というノイズが出る
- パソコンとIP多機能電話機が同一ネットワークで運用されている
- 不要なパケット(ブロードキャストなど)が多発している
- 使用しているスイッチングハブ(PoE-HUBなど)のネゴシエーションが合っておらず、半二重モードで動作している
すべてのIP多機能電話機が使用不可
- IP多機能電話機のLAN上でループが発生している
- メインHUBの電源が抜けている
- メインHUBが故障している
- メインHUBの幹線のLANケーブルが抜けている
カールコードレス電話機によくある故障・障害・症状
通話していてもすぐに切れてしまう
- カールコードレス電話機の子機のバッテリー切れ
- カールコードレス電話機の親機の電波圏外で通話している
親機のアンテナが折れた
- 落下や荷物の下敷きによる破損
子機の着信ベルが鳴らない
- 子機側の設定で着信ベルがOFFになっている
- 親機の電波圏外
子機が全く動作しない
- 子機のバッテリーが切れている
- 子機が故障している
- 親機の電波圏外で使っている
子機の通話中に声が途切れる
- 親機と子機の間に障害物がある
- 親機の電波範囲ギリギリのところで通話している
電池の表示が満タンでもすぐに空になる
- バッテリー寿命(2年ごとの取替が理想)
PHS子機やアンテナによくある故障・障害・症状
PHS子機の電波が圏外
- 付近のPHSアンテナが故障している
- PHSアンテナのケーブルが断線している
- IPタイプのPHSアンテナのPOE-HUBが故障、あるいは電源が抜けている
- PHS子機が故障している
- ビジネスフォン・PBXに収容しているPHSアンテナパッケージが故障
- ビジネスフォン・PBX主装置が故障
PHS子機のボタンを押しても反応しない
- ボタンが故障している(水没、ほこりによる接触不良など)
- キーロックがかかっている
PHS子機の電源が入らない
- バッテリー切れ
- 汗、洗面所、トイレなどで水没
- 電源ボタンの故障
PHS子機を充電してもすぐに電池切れになってしまう
- PHS子機の充電池が正しくセットされていない
- PHS子機を充電するときに、充電器に正しくセットされていない
- 充電器にホコリがたまっていて、接触が悪い
- 充電器が故障している
- バッテリー寿命、不良
PHS子機の液晶画面(ディスプレイ)のパネルが割れた
- 落下の衝撃で割れた
液晶画面(ディスプレイ)の文字が欠けて内容がわからない
- 初期不良のため
- 経年劣化のため
- 何らかの衝撃で破損した
- 汗、洗面所、トイレなどで水没
内線呼び出しができない
- 待受モードの設定がオフィスモードではなく、公衆モードになっている
- 待受モードが未使用のモードになっている
歩きながら通話していると、時々通話が途切れる
- 電波圏外の場所を通った
- ハンドオーバ(通話が別のPHSアンテナに切り替わる時に一瞬通話が途切れる)が起きている
- 電波を妨げる障害物がある
配線や端子によくある故障・障害・症状
完全に不通状態(反応が全くない状態)
- 電話線が断線している
- モジュラーコードが抜けている
- LANケーブルが抜けている(IP電話の場合)
- PoE-HUB(給電HUB)の電源が抜けている(IP電話の場合)
電話機がブチブチと切れたり、ついたりする
- 電話線がどこかで挟まれているか、踏まれている
- モジュラーケーブルの先端、もしくは電話端子が腐食している
すべての電話機が時々一斉にリセットされることがある
- 複数の電話線がショート状態になり、ビジネスフォン主装置が安全のためリセットされる。その結果、すべての内線電話機が一斉にリセットされてしまう。
電話のモジュラーコードを替えたら使えなくなった
- 6極4芯のL3・L4でしか使えない電話機に、6極2芯(L1・L2)のモジュラーコードを使っている
- 特殊な細工をしているモジュラーコード(工事業者作成)を、市販のモジュラーコードに替えたため
外線によくある故障・障害・症状
外線通話中に「ブツブツ」とノイズが入る
- INS64回線、INS1500回線、ISDN回線相当のIP電話とビジネスフォン・PBX間の網同期(クロック)がずれている
- ビジネスフォン・PBXにアース接続されていないために、ノイズが発生している
外線が不通になった(発信・着信ができない)【IP電話サービスの場合】
- VOIPゲートウェイが故障している
- VOIPゲートウェイの電源が抜けている
- VOIPゲートウェイのWAN側のケーブルが抜けている、あるいは断線している
- VOIPゲートウェイとビジネスフォン・PBXの間の電話線が抜けている、あるいは断線している
- ONUの電源が抜けている
- ONUが故障している
- 光ケーブルが断線している
- VOIPゲートウェイ(ISDN回線相当)とビジネスフォン・PBX間の網同期(クロック)がずれている
- 回線事業者側(NTT、KDDIなど)でネットワーク障害が発生している
- ビジネスフォン・PBXに収容されている外線パッケージが故障している
- ビジネスフォン・PBX側の設定で規制している
- VOIPゲートウェイやビジネスフォン・PBXのIPアドレスと、同じIPアドレスが設定されている機器が接続されてしまっている
外線が不通になった(発信・着信ができない)【INS64回線、INS1500回線の場合】
- INS64回線、INS1500回線とビジネスフォン・PBX間の網同期(クロック)がずれている
- ビジネスフォン・PBXに収容されている外線パッケージが故障している
- INS64回線の電話線が断線、あるいは絶縁不良でショートしている
- INS1500回線で使用している光ケーブルが断線している
- INS64回線を接続している外部DSUが故障している
- 外部DSUとINS64回線の極性が合っていない
- INS64回線の外部DSUと外線パッケージ間の結線が間違っている
- INS1500回線のDSUが故障している
- INS1500回線のDSUの電源が抜けている
- INS1500回線のDSUとビジネスフォン・PBXの間のケーブルが抜けている、あるいは断線している
- 回線事業者側(NTT、KDDIなど)で線路障害が発生している
- 回線事業者の収容局側交換機の回路の故障
- ビジネスフォン・PBX側の設定で規制している
- ビジネスフォン・PBXの電源(AC100V)に過大なノイズが乗ってきているため、INS64回線やINS1500回線にレイヤ2障害が発生している
外線が不通になった(発信・着信ができない)【アナログ回線の場合】
- アナログ回線の電話線が断線、あるいは絶縁不良でショートしている
- 回線事業者側(NTT、KDDIなど)で線路障害が発生している
- 回線事業者の収容局側交換機の回路の故障
- ビジネスフォン・PBX側の設定で規制している
- ビジネスフォン・PBXに収容されている外線パッケージが故障している
相手からの電話が着信拒否されてしまう
- 相手の電話番号が迷惑電話着信拒否に登録されている
- 相手が非通知でかけてきているため、非通知着信拒否の設定に引っかかっている
「00」からはじまる電話にかけられない
- ひかり電話を外線として使用している
国際電話にかけられない
- ビジネスフォン・PBXで発信が規制されている
- ビジネスフォン・PBXで発信の設定がされていない
- 電話回線のサービスで国際電話の発信を規制している
- かけ方が間違っている
0発信しても外線発信できない
- ビジネスフォン・PBXで発信が規制されている
- ビジネスフォン・PBXで0発信の設定がされていない
- 外線に障害が発生している
外線着信すると、別の外線も同時に着信してしまう
- 回線事業者側(NTT、KDDIなど)の線路障害
- VOIPゲートウェイ側の不具合
- 電話線の絶縁不良
- ビジネスフォン・PBXに収容している外線パッケージの不具合
外線着信すると、別の電話に転送されてしまう
- ボイスワープが設定されている
- ビジネスフォン・PBXの外線自動転送(転送電話)がONになっている
- 着信先の内線が不在転送状態になっている
外線着信時に応答するとモデム音しか聞こえない。受話器を下ろすともう一度着信し、再び応答すると今度は通話になる。
- ナンバーディスプレイ契約有りのアナログ回線を使用しているが、ビジネスフォン・PBX側にナンバーディスプレイの設定がされていない
携帯に外線発信できない
- ひかり電話などで0033や0077などのキャリアコードをダイヤルしている
- ひかり電話を使用しているのに、ビジネスフォン・PBXでキャリアコードを自動付加する設定になっている
- ビジネスフォン・PBXの設定で携帯への発信を規制している
外線通話中にお互いに同時に話すと、相手の声が聞こえなくなる
- IP多機能電話機からアナログ回線を経由して外線通話中に、エコーキャンセラが作動して相手の声をかき消してしまう
- 多機能電話機からIP電話(ひかり電話など)を経由して外線通話中に、エコーキャンセラが作動して相手の声をかき消しまう
ビジネスフォン・PBX本体によくある故障・障害・症状
内線で通話中に「ザー」というノイズが入る
- ビジネスフォン・PBXに収容している内線パッケージが半挿し、あるいは接触が悪い
ビジネスフォンがシステムダウン
- ビジネスフォン・PBXの排熱口が塞がれている
- ビジネスフォン・PBXの冷却ファンが故障している
- 設置している部屋の空調が故障して室内が高温になっている
最後に
ビジネスフォン・PBXでの不具合の原因は数多くありますが、大別すると次のような感じで分けられます。
- 電話機の故障
- 配線の不良
- ビジネスフォン・PBX主装置の故障
- 外線側の故障・障害
- ビジネスフォン・PBXの機能や設定によるもの
ナビ子さん
原因が簡単にわかるものであれば、対処方法も立てやすいです。
原因がよくわからない場合は、その原因をつきとめる労力のほうが、実際に対処するよりもかかるケースが多々あります。
ナビ子さん
そんな時にこのページがお役に立てれば幸いです。
最後までご覧いただきまして、ありがとうございます。